ルビーの希少性

宝石ルビーの希少性について

宝石ルビーの希少性について

宝石には、その長い歴史から、しっかりとした定義があります。

1) 人を魅了する「美しさがある」こと
2) 「希少性が高い」こと
3) 「経年変化がない」こと

価値の高い宝石であるには、この3つの条件を満たしている必要があります。美しいかどうか、また、経年変化の有無と比べて分かりにくい部分が希少性です。天然無処理で美しいルビーは、一体どのくらい希少なのか?相対的に考えればよいのか?感覚的に捉えればよいのか?モリスは、現場で出現する頻度を調査することから始めました。鉱山を自社の社員で採掘し、どのくらい品質のものがどの割合で産出するかを調査しました。写真は、原石を品質ごとに仕分けした様子です。

ごく僅かなジェムクオリティーのルビー

下図は、採掘された原石を品質ごとに仕分けしたものです。価値の高い天然無処理で美しいルビーになる原石は、右上のトレイのごくわずかなジェムクオリティーと右中のトレイ、一部の右下の原石です。他のモノは、ジュエリー、アクセサリーの部品として使われます。
充分に高い希少性を持つ宝石です。そして、左側の大きなトレイ、美しさに欠ける黒っぽい原石については、無処理では使えません。  人為的な処理をして市場に出ていきます。処理をして美しくなったとしても、希少性があまり高くなかったことを分かって「見た目の美しさ」を比較的に安価に楽しむのが目的です。宝石とは、時間と場所を超越する「美」であり、また、持った方の格を表すものです。今は、あまり重要視されていませんが、近い将来、ジェムクオリティーのルビーが、どの様な方に持たれたか?ルビーの来歴が重要視される時代がやってくるはずです

ごく僅かなジェムクオリティーのルビー

価値の高いルビーの原石 1 / 2060個

下図左は、原産地、ルビーの鉱山で採掘されたルビーや、その他の宝石の原石です。ご覧のように、ほとんどの原石は、天然無処理のままでは宝石にはなりません。宝石として価値のある原石は、下図右のような品質のもの。全体の原石数千個に混じって産出される「たったの1個」です。一般的に流通しているルビーは、ほぼすべて人為的に
処理をして美しさを改良したものと考えて差し支えありません。
天然無処理で美しいルビーの希少性の高さは世界的に有名ですが、価値の高いルビーの原石は、下のように産出した時点で、カットも研磨もせずに美しいもの。モリスが、ミャンマー北部Nam-Ya鉱山で約5年間採掘し、美しい原石の出現率を調べたところ、2060個に1個下記のような品質の原石が産出されました。お宝の石とは、よく言ったもので、現場で多くの普通の原石に混じって下記のような品質の原石が出てきた時には、大騒ぎになりました。

価値の高いルビーの原石 1 / 2060個

価値の高いルビー…その理由(希少性)

価値の高いルビー…その理由(希少性)

天然ルビー(無処理で美しい)はとても希少性が高く、文字通り「宝探し」です。産出されるルビーの原石がすべて品質の高い宝石であれば良いのですが、自然は人の都合には合わせてくれません。産出されるほとんどは、透明度が無く、磨いても宝石として使えない品質の原石であり、下の写真のように、多く採れます。これを加熱などの人為的な処理をして商品化したのが、一般に流通するルビーです。

これらの美しさに欠ける原石は、無処理で宝石として使うことができませんので、私たちプロが宝石を見分ける時に使う下の図「天然無処理ルビーのクオリティスケール」の枠の中に入りません。(加熱処理をしたルビーは、また別のクオリティスケールがあります)

美しさをレベルの高い方からSABCDの順で、色の濃淡を左側の番号で表すモノです。

価値の高いルビー…その理由(希少性)

さて、天然無処理で美しいルビーの品質をクオリティスケールで見た場合、SかAは特に美しいモノで、色の濃淡は6か5が青いエリアに区分されるのが「ジェムクオリティ」と呼ばれる最高品質であり、高い資産性が認められます。グレーのゾーンもジュエリーなどに使われる美しいモノ「ジュエリークオリティ」、黄色の「アクセサリークオリティ」でも充分にアクセサリーとして普段から楽しめる品質です。ですから、原石の時に、Dの枠に入らないモノは、処理をして美しさを改良した後も潜在的に持つ価値は、黄色枠よりも低いと認識すれば問題ありません。購入前に処理の有無を確認しておきたい理由です。

価値の高いルビー…その理由(希少性)

さて、右記の写真は、モリスが出現率を調べるためにミャンマー北部のNam-Ya鉱山で4年間採掘を行った時のものです。天然無処理で美しいルビーの青い枠の中に入っている1ctを超えるルビーが見つかる確率は、天然無処理で使える原石の中でも2200個に1個の割合でした。需要と供給のバランスで見た場合、青い枠に入る  ルビーの価値は驚くほど高くなります。欧米のオークションで、青い枠に入るルビーが、8ct(1.6g)9億円で落札されましたが、希少性が極端に高いことが、その一因です。