モリスルビー07SR0188
カラット 0.16ct
Origin(産地) Myanmar
Quality(品質) Jewelry
Size(サイズ) 4.1/2.5/1.7
ルビー(天然無処理)
ミャンマー産 天然無処理ルビーモリスルビー07SR0188 0.16ct Myanmar Jewelry
ルビーの特徴
長細いプロポーションと少し青みを帯びた色調、そしてスカッとした透明度の高さが特徴的な天然無処理で美しいルビーは、ミャンマー最北部カチン州にある幻のルビー鉱山ナヤン(Nam-Ya)で発掘された長細い変わった形の原石、その形を活かして長細いが意外と存在感のあるポロポーションで、セット面をつけて磨きました。サイズは、縦4.1㎜/横2.5㎜/深さ1.7㎜と重さは0.16ctと小粒ですが、長細い結晶のお陰でスペックよりは大きく存在感がありますので、一粒でジュエリーのメインストーンとしては、少し弱いかも知れませんが、複数個集めて一つのジュエリーを作る時に個性的な外観のこのルビーは魅力を発揮するでしょう。楽しみな一つです。さて、このルビーを宝石品質判定のクオリティスケール上でみた場合、美しさは「A」輝きがあり美しいもの、色の濃淡は「#4」、品質を3つのゾーンに分けるとジュエリークオリティ(高品質)に属します。下に表示されているインクルージョン(内包物)の顕微鏡拡大写真をご覧いただきたいのですが、まずシルクインクルージョンと呼ばれるルチルの針状結晶が整列した姿をご覧いただけると思います。ナヤン産ルビーでは、少し珍しいモゴック産でよく見る姿、長さが短く60度/120度で交差して内包されています。シルクインクルージョンだけ見たらモゴック産と見間違うでしょう。そしてもう一つの結晶インクルージョンは、流れ星のような細かい結晶を引連れた面のある結晶は(三角形の面)、スピネルであることが多いのですが、顕微鏡拡大では推定する域は出ません。正確に調査する場合には、ラマン分光装置を使って結晶の中にあるインクルージョンが何かをより詳しく見ることはできます。(レーザー光線を当てた時にでるラマン散乱を測定する装置)このような高度な分析機器は、宝石研究所や国立大学付属ラボなどにあります。宝石研究所が重要なのは、これらの高度な分析機器をつかって実際の現場で感じた疑問などが解明されていくことです。また、私たちのような鉱区で仕事をしているジュエラーが現場の情報、サンプルを供給して研究の精度を上げていくことだと思います。よく研究所が発行する分析結果報告書を保証書代わりにしている業者がありますが、本来の目的は、明らかにおかしいニセモノを排除することであり、さらにその先にある品質の良し悪し、その宝石の価値判断まで求めてしまうのは酷だと思います。やはり、販売する人が自らが品質を見分け、品質を保証することが重要でしょう。
ルビーの内包物
天然ルビーは、自然の恵みであり唯一無二の個性を持っています。それぞれの結晶の中に内包されるインクルージョンはそのルビーの個性を表します。またこのインクルージョンは、原産地、処理の有無を判定する際の重要な手がかりとなります。
この記事を書いた人
森孝仁
株式会社モリス 代表取締役社長