モリスルビー19AL0033
カラット 0.11ct
Origin(産地) Myanmar
Quality(品質)
Size(サイズ) 2.9/2.5/1.9
ルビーの特徴
強いコクのある赤の色調が素晴らしく、高い彩度があり、オーバル型のバランスの良いプロポーションの天然無処理で美しいミャンマー産ルビーです。シルクインクルージョン(ルチルの針状結晶)、カルシウムと思われる結晶インクルージョンが多く内包されていることにより少し透明度が低くなっていますが、破損の原因になるようなインクルージョンはありませんので、濃い赤色を楽しみたい方にはおすすめです。産出したミャンマー最北部にある幻のルビー鉱山ナヤン(Nam-Ya)は、すべて漂砂鉱床です。漂砂鉱床というのは、カルシウムが主成分の大理石の中で結晶した原石が、大自然の浸食作用によって母岩(大理石)から離れたあと、気の遠くなるような長い時間、土砂の中で揉まれながら地表に現れます。結晶の弱い部分が削り取られて、結晶の強い芯の部分になって出現することがおおく、採掘された原石を見ると、引き締まった感じがするのが特徴です。以前に書籍「ダイヤモンド」の著者である諏訪恭一氏が、「ダイヤモンドの原石も漂砂鉱床で発掘されたものの方が良質なものが多い」と話されていたことを思い出しました。採掘現場の話ですが、大自然の恵みをそっといただくような感じがする漂砂鉱床に対して、岩盤に発破をかけて掘り進む一次鉱床は、工事現場そのもので、私個人的には、あまり好きではありません。このルビーは、その漂砂鉱床で発掘されました。形の良い原石をヤンゴンでモリスの研磨職人ゾーミンチョーが丁寧に研磨しました。サイズは縦2.9㎜/横2.5㎜/深さ1.9㎜、重さは0.11ctと小粒ですが、光をしっかりと横から取り入れられる構想のジュエリーに仕立ててあげると深紅が映えてその美しさを楽しめると思います。このルビーを宝石品質判定のクオリティスケール上で見た場合、美しさは透明度は高くないものの色調が良いことから「B」美しいもの、色の濃淡は「#6」、クオリティーを3つのゾーンに分けた場合、ジュエリークオリティ(高品質)になります。
ルビーの内包物
天然ルビーは、自然の恵みであり唯一無二の個性を持っています。それぞれの結晶の中に内包されるインクルージョンはそのルビーの個性を表します。またこのインクルージョンは、原産地、処理の有無を判定する際の重要な手がかりとなります。
この記事を書いた人
森孝仁
株式会社モリス 代表取締役社長