モリスルビー23MR0006
カラット 0.62ct
Origin(産地) Myanmar
Quality(品質) Jewelry
Size(サイズ) 5.6/4.4/2.9
ルビーの特徴
興味深い変則的な形…クッション型とオーバル型が合わさったような輪郭のルビーは、天然無処理で美しいルビーの希少な生地を大切に磨いたことが分かると思います。透明度が高く彩度は高いが、少し青みを帯びた色調が特徴的です。サイズは、縦5.6㎜/横4.4㎜/深さ2.9㎜、重さは0.62ctと縦横に対する深さのバランスが非常に良く原石の潜在力を上手く引き出したルビー、宝石品質判定のクオリティスケール上で見た場合、美しさは「A」輝きがあり美しいもの、色の濃淡は「#4」、品質を3つのゾーンに分けた場合、ジュエリークオリティ(高品質)です。産出は、ミャンマー最北部カチン州にある幻のルビー鉱山ナヤン(Nam-Ya)です。さて、この興味深い変則的な形が生まれた理由について…石どり…テーブルそしてガードルをどのような角度で設置した上でパビリオンをどのように作っていくか?三次元の立体的なイメージを浮かべながら原石と向き合います。例えばラウンド型の既存の形にルビーの結晶を削っていくことは、ある程度の修業を積んだ職人さんなら難しくは無いのですが、その原石の持っている潜在力を引き出せるかどうか?という視点で見た場合、結晶の性質を見抜く眼が必要になってきます。特にルビーの場合は、結晶に軸があり、どちらをテーブルにするか?の判断を間違ってしまうと、素晴らしい結晶であっても、美しく輝くことはありません。例えば鉛筆の芯(軸)に対してテーブルを垂直方向に輪切りにしたような方向に設置すると一番いい赤色が表現できますが、見た目を大きくしようと軸と並行に(鉛筆を横に倒してテーブルを設定すると面積は大きくなります)石どりした場合、ピンク色とオレンジ色がまだらに発色し、ルビーとしての価値を大きく下げることになります。だからと言って軸にこだわってテーブルを完璧に設定すると結晶の生地を大きく削り落とさなくてはいけない…という矛盾が生まれます。二色性が出ない範囲で、なるべく大きく結晶の生地を残そうとすると鉛筆を斜めに輪切りにしたようになります。ルビーにオーバル型が多い理由です。そして、このルビーの場合もそうやって苦心して作業した結果が見て取れます。
ルビーの内包物
天然ルビーは、自然の恵みであり唯一無二の個性を持っています。それぞれの結晶の中に内包されるインクルージョンはそのルビーの個性を表します。またこのインクルージョンは、原産地、処理の有無を判定する際の重要な手がかりとなります。
この記事を書いた人
森孝仁
株式会社モリス 代表取締役社長