モリスルビー23MY0017
カラット 0.07ct
Origin(産地) Myanmar
Quality(品質)
Size(サイズ) 2.5/2.5/1.7
ルビーの特徴
直径2.5㎜/深さ1.7㎜、重さ0.07ctの小粒なサイズながら、しっかりとしたルビーの色調と高い透明度と彩度、加えて真円に近い美しいプロポーションが特徴的な天然無処理で美しいミャンマー産ルビーは、最北部カチン州にある幻のルビー鉱山ナヤン(Nam-Ya)で発掘された小粒で丸い原石をラウンド型のブリリアントカットに磨きました。気付かない方は多いと思いますが、唯一、手に取っていただく前に確認していただきたいポイントが、時計の10時方向のガードル(ルビーの輪郭部分)の近くに結晶インクルージョンが表面に出ている部分です。結晶の色からしてパーガサイトかもしくはカルシウムの結晶と思われますが、どちらも硬度は高くないため、この部分が欠けてしまう可能性があります。完全にガードル横部分にも結晶が出てきているので、特にジュエリーに装着する時には、プロング(石を留める際の爪)をどの位置に設定するかなどを含めて、注意しておく必要があるでしょう。私の意見としては、敢えて爪で弱い部分を守ってあげるようなセッティングにしたいところです。この結晶インクルージョンが爪で隠れますし、何かに当たった時にルビーを守ってくれると思います。だからこそ枠に止める前に、ご覧いただきたいポイントです。いつか枠から外した時に初めて分かるよりも最初から分かっていただきたい、このルビーの個性であり特徴なのです。直径2.5㎜の小粒なルビーなので、もし結晶が外れてしまっても0.1㎜にも満たない生地不足になるだけなので、普通は気付かないと思いますが、思い出カプセルになることを考えると大切な部分です。さて、このルビーを宝石品質判定のクオリティスケール上でみた場合、美しさは「B」美しいものです。結晶の生地は間違いなく「A」で、GQジェムクオリティですが、この生地不足を考慮しての判断です。色の濃淡は「#6」、品質を3つのゾーンに分けた場合、JQジュエリークオリティ(高品質)です。
ルビーの内包物
天然ルビーは、自然の恵みであり唯一無二の個性を持っています。それぞれの結晶の中に内包されるインクルージョンはそのルビーの個性を表します。またこのインクルージョンは、原産地、処理の有無を判定する際の重要な手がかりとなります。
この記事を書いた人
森孝仁
株式会社モリス 代表取締役社長