モリスルビー23MY0004

 

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モリスルビー23MY0004

カラット 0.06ct
Origin(産地) Myanmar
Quality(品質)
Size(サイズ) 2.4/2.4/1.5

ルビーの特徴

ほんの少し青味を感じさせるキリっとした赤の色調、彩度の高さにより結晶の奥から湧き上がってくる非常に力のある輝きが印象的な天然無処理で美しいミャンマー産ルビーは、同国最北部カチン州にある幻のルビー鉱山ナヤン(Nam-Ya)で発掘された原石をラウンド型のブリリアントカットに磨きました。サイズは、縦横2.4㎜/深さは1.5㎜と寸法のバランスもよく、これがキラキラした輝きにつながっています。重さは0.06ctと小粒です。顕微鏡を使ってインクルージョンを観て行くと、ミャンマー産特有の繊細なシルクインクルージョン(ルチルの針状結晶が絹を編んだような姿で入っているもの)が少し密度の高い状態で内包されています。(このルチルrutile(TiO²)は、元々、赤を表すRUTILUS(ラテン語)から名づけられましたが、その部分では、旧ラテン語の赤を表すRubiusと語源は同じで、何となく親近感のあるインクルージョンです。)そしてスピネルと思われる形状の結晶インクルージョンが確認でき、ミャンマー産ルビーの典型的なインクルージョンの組み合わせです。そして、宝石ルビーに内包されるインクルージョンの観察は、原産地を特定したり、加熱処理など、人為的に美しさを改良していないか?などを判定する時に非常に重要になってきます。例えば、このルビーに観られるシルクインクルージョンについては、1500度以上の高温に晒されると、細かく切れ始め、加熱処理が終わるころには微小な痕跡が霧のように結晶の中に残ります。アパタイトなどの結晶だと600度で5時間加熱するだけで白濁し、その結晶の周りにテンションクラック(アパタイトが膨張したことで破壊された跡)が確認できるようになります。これは、2010年から、ミャンマーにあったモリスルビー研究所で、ナヤン鉱山で採掘した原石を自社で加熱処理をする機器を導入して、一つ一つ加熱する前と後のインクルージョンの熱変化を写真に残していったことで分かりました。それまでは、シルクインクルージョンが見えたら「非加熱ルビー」なんて業界では言われていましたが、シルクインクルージョンでは加熱処理の有無は分かりません。さて、この天然無処理で美しいミャンマー産ルビーの品質は、美しさ「A⁻」、色の濃淡「#5」
品質を3つのゾーンに分けるとGQジェムクオリティです。

ルビーの内包物

天然ルビーは、自然の恵みであり唯一無二の個性を持っています。それぞれの結晶の中に内包されるインクルージョンはそのルビーの個性を表します。またこのインクルージョンは、原産地、処理の有無を判定する際の重要な手がかりとなります。

この記事を書いた人

森孝仁
株式会社モリス 代表取締役社長

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