モリスルビー22NR0001
カラット 0.53ct
Origin(産地) Myanmar
Size(サイズ) 5.2/3.9/3.0
ルビーの特徴
八角形もしくは九角形の変わった形の天然無処理で美しいミャンマー産ルビーは、品質の高いルビーの原石を産出するルビー鉱山ナヤン(Nam-Ya)で発掘された原石のそのままの形を活かし、少しずつ磨きながらファセット(切子)面をつけて磨きました。原石を大自然の造形美として捉え、その形を活かすスタイル、モリスシンギュラリティカットです。シンギュラリティというネーミングは「唯一無二、たった一つ」を意味すること、そして原石の形を人の考えた形よりも優先する「人間中心から自然中心」へ軸を移したことの2つの意味をこめてつけました。サイズは、縦5.2㎜/横3.9㎜/深さ3.0㎜、重さは0.53ctです。このルビーを従来のエメラルド型、もしくは長細いクッション型にしたとしたら0.35ctぐらいになってしまったでしょう。少しでも大きく天然無処理で美しい結晶を残したかったのです。そして、値付けはそれを加味して0.35ctだと想定して行うのがモリスSGカットの特徴です。いつの日かルビーに傷がついた時にリカット(再研磨)する余地が充分に残っています。宝石は、本来、いま生きている私たちが、大切にピカピカに磨いて次の世代へ受け継いでゆくべき宝物です。人の手によって作ることができるもの、例えば、人工合成ルビーは、約1887年フランスの科学者オーギュスト.ヴィクトル.ルイ.ベルヌイ博士によって発明され、1902年から世界的に販売されました。その時は、ルビーとして販売されていたため、2世代前のジュエリーに非常に多く使われ天然ルビーよりも高価だったそうです。しかし、人間が作ることができる工業製品である合成石は、時間と共に数が増えていき、いまでは宝石としての値段はつきません。いくら化学組成がルビーと同じだと主張しても、1ctあたり数百円で手に入ります。上述の通り、大自然の造形美とは本質的に格が違うのです。さて、このSGカットの天然無処理で美しいミャンマー産ルビーを宝石品質判定のクオリティスケール35マスの上でどこに入るか?という視点で見た場合、美しさ「A」輝きがあり美しいもの、ナヤン産の少し青味を帯びた色調と高い透明度と彩度、顕微鏡拡大検査でも特徴的なきれいなシルクインクルージョンが透明度を全く邪魔しない形で内包されています。色の濃淡は「#4」、品質を3つのゾーンに分けた場合、JQジュエリークオリティ(高品質)です。
ルビーの内包物
天然ルビーは、自然の恵みであり唯一無二の個性を持っています。それぞれの結晶の中に内包されるインクルージョンはそのルビーの個性を表します。またこのインクルージョンは、原産地、処理の有無を判定する際の重要な手がかりとなります。
この記事を書いた人
森孝仁
株式会社モリス 代表取締役社長