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Concept

母のドレッサーに置いてあった香水瓶がモチーフです。小さいときにあこがれて見ていた物です。子供の頃の不思議な記憶です。

Ruby Profile

ピンキッシュで優しい感じのする色調と整った八角形が特徴的なピンキッシュルビー(ピンクサファイア)は、原石がペタッとした平らな原石だったために、その原石の形を活かして研磨しました。とてもバランスの良い形と、見た目が大きく魅力的です。希少価値の高い天然無処理で美しいルビーの原石は、もともとの形を活かしますので、仕上がった時に理想的な形をしているとは限りません。そういった意味で、このエメラルドカットのピンキッシュルビーは、その形が特徴です。大きさは、縦5.5㎜/横4.3㎜/深さ2.4㎜、重さは0.53ctです。宝石品質判定のクオリティスケール上で、美しさ「A⁻」輝きがあり美しいもの、色の濃淡は「#2⁺」のアクセサリークオリティです。ピンクサファイアとしてみた場合、当然ジュエリークオリティになりますし、鑑別業者の発行する分析結果報告書(鑑別書)には、宝石名ピンクサファイアと記載されると思いますが、呼称がどうであるか…よりもこのルビーが好きになっていただけるかどうか?の方が重要です。このピンキッシュルビーは、世界に一つしか存在しない個性ですので、相性の良い方が大切にしていただきたいと思います。時々、「これはルビーじゃないよ…ピンクサファイアだ!」という方がいらっしゃいますが、それはその方の意見として結構なのですが、このルビーのようにピンクサファイアとルビーは、同じ鉱物です。境目にあるような色の濃淡については、それぞれのジュエラーがクオリティスケール上で、品質を明確にする方が、呼称にこだわるより意味があると考えます。私たちモリスが、ピンキッシュルビーと呼んでいるこの宝石は、ミャンマー最北部カチン州のナヤンという村にあるマノウ鉱区から産出しました。興味深いのは、顕微鏡で拡大した時に見える景色、そのインクルージョンです。シルクインクルージョン(針状のルチルの結晶)の入り方が、モゴック鉱山というもう一つのルビー鉱山の特徴的なモノに酷似しています。私もルーペで観ただけなら、モゴック産のルビーだと判断すると思います。さて、この整った形のピンキッシュルビーは、色々なスタイルのジュエリーで楽しんでいただけると思います。

CAHiER×Mori’sは、「宝石そのものの声なき声に寄り添い紡いだルビージュエリー」というコンセプトを掲げスタートしました。

カイエは、宝石の個性や職人の手仕事による温もりを大切にするジュエリーブランドです。

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