天然無処理で美しいミャンマー産扱う宝石店
鉱山から銀座へ。こんな宝石商は今まであったでしょうか。希少性の高いミャンマー産天然無処理ルビーの中でも、特に美しいものだけを原産地、採掘の現場からお客様に直接届けています。鮮やかな赤が魅力のルビー。
しかし流通しているほとんどのルビーが、加熱、含侵、充填などの処理を施すことによって色を綺麗に見せているのはご存知でしょうか?人工的に改良されたルビーが多い中、インターネットなどの情報でじわりじわりと人気が高まってきているのがルビー全体の1%にも満たない天然無処理で美しいルビーです。
希少性の高い天然無処理の、しかも美しいルビーを扱うモリスのサロンは、高級ブティックが並ぶ東京銀座並木通りにあります。世界でも最も美しいと言われるのがミャンマー産のルビー。一般的に流通しているルビーも鑑別書で非加熱と推測された表記のものは多いのですが、実際には処理を施されているほとんどだと聞きます。
モリスは、原産地鉱区から自社の研磨工房での研磨作業、ルビー研究所で保証書の作成、輸出業務まで一貫して自社で行います。探しても簡単には見つからないのが天然無処理の美しいです。
それを探すため2000年に現地にわたりました。「宝石とは、宝の石と書くではないですか…。自分自身が家宝として持っていたルビーを探しにミャンマーに行きました」と当時を振り返る森社長「ルビーが見つかるかどうかも分からない鉱山で、手作業で掘って探すのは大変な作業です」やっと採掘した2000ピースのルビーの中から、最高品質(ジェムクオリティ)のものは20ピースほど、しかもほとんどが研磨すると0.5カラットぐらいになってしまいます。
実際自社で採掘して、その希少性の高さについて身をもって体験しました。モリスが知りたかったのは、品質ごとの産出量(出現率)です。
同じルビーという名前の宝石でも、品質ごとに価値は全く違います。それぞれの品質の出現率を知って初めて、希少性がわかりお客様へ正しい情報開示ができるのです京都本社や銀座店にルビーを持って来られるお客様にしっかりと説明ができるように、ルビーの研究所を設立し、加熱処理の有無が見分けられるように自社で加熱実験も続けています。
海外の宝石研究所とも連携
今はルビーという名前だけでは意味がなく、どういうルビーなのか?すぐにネットで検索する時代です。お客様の情報収集レベルは高くなっています。
モリスでは原石サンプルを提供するなど、海外の宝石研究所との連携にも力を入れています。「鑑別を専門にされている会社は、お客様に不利益がないように研究を続けています。協力して鑑別の制度をあげていくのはルビーファンの方々にとって大切なこと」だと考えます。
モリスのトレサビリティー
「採掘の現場から直接お客様へ」がモットーのモリス「Moris Myanmar Co.,Ltd.」で採掘された原石のデーター収集、ミャンマーの自社工房での研磨作業、宝石鑑別担当者による保証書の作成など、店頭に並ぶまでのすべての業務を一貫して自社で行っていて、最高のルビーを届けたいという現地スタッフの真摯な思いが伝わってくるルビーです。
原石が美しいジュエリーになるまで
原石の特性からふさわしいサイズやカットを見極める、熟練の感性と緻密な技を要するルビーのカッティング&ポリッシュ。希少な宝石と呼ばれるミャンマー産ルビーであればこそ、手掛ける職人の腕が品質を大きく左右することとなります。鉱山から生まれたありのままに美しき原石が輝きを蓄えたジュエリーになるまでをご紹介します。
ルビーはダイヤモンドに次ぐモースコード9の硬さを持つ宝石。まずは研磨機で大まかにカットする。またピンクと黄色の構造からなるルビーは上から見たときに美しい色が出るように、原石からどの部分を取りだすかを見極める熟練の目が求められる。
一面一面を研磨していく精密な作業の繰り返しの後、ポリッシングでシルクのような見事な煌めきが生み出される。緊張感漂う作業です。ひとつの宝石のカットは一人の職人が完成させます。それに要する時間は最低でも1日~2日。
職人にとって宝石はこどものようものだといいます。「職人は私たちの家族。最高な宝石ルビーは職人技があってこそ生み出されます」「私たちはここで働くことに誇りをもっています」と力強く語るゾーミンチョーさん
今、“価値ある”ジュエリーとは
その至高の美を放つ大粒のルビーを引き立てるのは輝くダイヤモンド。その絶妙なコンビネーションはまさに「使用価値」と「交換価値」を併せ持つものです。「使用価値」と「交換価値」日本の宝石市場も成熟し、価値のあるジュエリーとは、どういうものかという質問を受けることが増えてきました。
価値という言葉には二つの意味があるからです。つまりジュエリーを使って楽しむ価値と、それをいつかほかのものとの交換に出したときの価値、ほとんどの場合は売る場合ですが、そのときいくらで売れるのか、この「使用価値」と「交換価値」とが混同しているからです。真の意味での“価値ある”ジュエリーとは、使用価値があって、それをほかのものと交換したいときに、交換できる、つまり適正な価格で売れるものといえるでしょう。
歴史のあるプレシャスストーン無処理のルビーこれらの石には歴史があります。発見され→流行が生まれ→慣習となり→伝統になる、それに長年耐えてきたものに価値があるのです。
ミャンマー産の無処理で美しいルビーはほとんど過去のもの、還流品です。時々中古は嫌とおっしゃる方がいらっしゃいますがこれは間違いです。
有名ブランドのジュエリーも昔のものの方が評価が高く、オークションでも奪いあいになるのはこの石の品質故です。石の価値を決めるのは産地です。大きい石はめったに出回りませんがミャンマー産のルビーは圧倒的に美しく、希少性も高いので様々な他の産地のものとは別格で、高値で取引されます。
ジュエリーのオークションで数多くの話題を提供してくれるサザビーズ
1774年、ロンドンで創業されたオークションハウス“サザビーズ”古書から始まり、取り扱い分野を増やして、確固たる地位を築きあげました。
1964年にはアメリカのオークション会社を買収し、世界的な規模に。現在は世界18ヵ国で定期的にオークションを開催しています。ジュネーブのオークションでは王族・貴族が所有していたジュエリーが登場。こうした由緒あるジュエリーも注目の的になります。
GemStones-求められる宝石
2016年12月、モリスルビーはオークションで売却されました。日本の宝石商で世界基準のオークションに出品できるブランドは指を数えるほどしかありません。ミャンマー産の美しいルビー。交換価値という点では無処理であることが必須条件です。