宝石ルビーは何色?【ルビーの誕生石は何月?】

ルビーは数ある宝石のなかで人気の宝石ですが、実はい希少性の高い宝石です。希少性の高さなら、ダイヤモンドを超えるといってもよいでしょう。

この記事では、そんな宝石ルビーについて詳しく解説します。

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ルビーは何色の宝石?

ミャンマー産天然無処理ルビー

ルビーの由来は、「赤い石」です。

古代ローマの人達は、ルビーは赤く輝く宝石で、石の中で燃えて消すことができない炎を持っているといわれ、別名「(燃える石炭)カルブンクルス」と呼ばれていました。

ルビーの語源はその後、旧ラテン語で「赤」を意味する「ルベウス(rubeus)」となりました。

ルビーは7月の誕生石

ルビーはアメリカや日本の誕生石としては7月です。そして、フランスの誕生石としては3月です。

2021年12月20日、日本の誕生石に新たな10種類の宝石が加えられましたが、ルビーは変わらず7月の誕生石です。

ルビーが誕生日ジュエリーとなった背景

7月

ルビーはアメリカや日本の誕生石としては7月、フランスの誕生石としては3月です。

もともと、ルビーが誕生石ルビーの歴史と由来は、元々誕生石は、1912年にアメリカのカンサスシティーで行われた「米国宝石組合大会」において正式に定められましたが、その後、各国に誕生石の文化が流れていき、それぞれの国の文化などの事情を踏まえて見直しが行われました。

その理由は、誕生石に数えていなかったダイヤモンドのマーケティングだったと言われています。

ルビーはもともと、前述の通り、宝石文化の中心的な存在だったため、各国の誕生石に採用されました。

日本では1958年に「全国宝石卸商協同組合」によって誕生石が決められました。

ルビーは、古代ギリシャのマルス=火星と結び付けられた「軍神」の宝石であり、その赤い色調と情熱的な輝きから、「生命」「勝利」「力」の象徴でしたが、ヨーロッパ中世以降、ハートマークが「赤」であることから、愛情や情熱を象徴する意味も加えられ、不思議なぐらい広範囲の意味を持つ宝石になりました。

ルビー(コランダム)の化学式

ルビーは、酸化アルミニウムの鉱物で、鉱物名コランダムの赤い変種です。ここではルビーの化学組成について解説していきます。

コランダムの理想式は、Al2O3です。

これは、コランダムを構成している原子全体の2/5がアルミニウム(Al)で、3/5が酸素(O)であることを表しています。原子比Al:O=2:3という意味です。

コランダムの主成分のAlは特定微量成分で置き換わります。

ルビーではクロム(Cr)などが微量成分です。

主成分のAlを置き換えていることを、簡略式で(Al,Cl)2O3と表現します。

括弧内に主成分を最初に、それに続いてカンマで区切り微量成分を表示します。

主成分と微量成分の比率は、整数比にはまずなりません。分析には多少の誤差はあるので実験式は整数だけでは表示できません。

ルビーの分析結果の場合は次のような少数を使った実験式であらわされます。

(Al1.99Cr0.01)O3

天然無処理で美しいミャンマー産ルビーの専門家モリス

天然無処理で美しいミャンマー産ルビー専門家モリスとして、宝石品質判定の必要性から説明していきます。

キレイなジュエリーを見ていると、つい忘れてしまいますが、宝石には「経年変化」がありません。何十年、何百年経っても宝石は変わりません。もちろんルビーもです。

宝石ジュエリーは、着けて楽しみながら、いつか必ず、誰かに受け継ぐ時、手放す時が来ます。

その時のことを考えると、世代を越えて価値保存する、天然無処理で美しいミャンマー産ルビーがおすすめです。

しかし、買う人にとっては、目の前にある宝石ルビーがどのようなものか?

見た目だけでは判断することは難しいと思います。

宝石の品質を見分ける方法が分かると、ルビーを探す時に、何を確認した方が良いのか?ポイントがつかめます。

宝石の価値はどうやって決まるのか

宝石の価値はどうやって決まるのか

宝石の価値は次の3つの要素で決まります。

  • 品質
  • 需要と共有のバランス
  • 伝統と慣習品質

品質

宝石品質判定の基準で見分けるが一番正確です。

品質は、下記の7つの視点で、それぞれを観ることで分かります。

  1. 宝石の種類
  2. 原産地
  3. 処理の有無
  4. 美しさ
  5. 色の濃淡
  6. 欠点
  7. サイズ

ルビーの品質判定について詳しくはこちらで解説しています。

一般的にプロのジュエラーでない業者が宝石を売買する時には、鑑別業者が発行する「鑑定書、鑑別書」と呼ばれる分析結果報告書が使われます。

鑑別書には、①宝石種 ②原産地についてのコメント ③処理の有無についてのコメントが記載されています。

重要な情報ですが、品質を表すものでも、品質保証するものでもありません。

買うお店の名前で、①から⑦の項目を網羅した「品質保証書」を発行してもらいましょう。

宝石は、何百年経っても変化しないものですから、手に入れるときは、しっかりと確認しておきたいポイントです。

需要と供給

需要と供給のバランスは、宝石だけでなく、すべての商品の価値に影響を及ぼすことは皆さんもご存じの通りです。

どれだけ世の中に存在していて、どのくらいの人気があるか?ということになります。

ルビーの場合は、どれだけ鉱山で産出しているかに対して、どれだけ市場で人気があるかということです。

人気があったとしても、供給が豊富で世の中にたくさんあれば値段が一番安いところに需要が集まります。

値段が安くなると宝石としての価値は陳腐化していきます。

宝石の場合は、同じものが世の中に2つ存在しない(人間が作ることができないもの)であるため、工業製品とは違う考え方をしなくてはなりません。

需要は、広告宣伝などでイメージづくりはできますが、鉱山での産出状況についてよく知っていなければ、供給については想像もつきません。

モリスは、2007年から2011年に、ミャンマー最北部カチン州のルビー鉱山ナヤンを採掘して出現率の調査を行いました。

「供給」どれだけ産出しているか?「需要」どれだけ市場で人気があるか?の「バランス」が重要だということです。

ルビーやサファイアなどの宝石を処理する理由は、天然無処理で美しいものは非常に少なく、業界がる程度の処理は許容しないと値段が高くなり過ぎるためです。

話があまり広がってはいけないのですが、ダイヤモンドの場合には、グレーディングレポートというものが存在していますが、これは4C(カラー/カラット/クラリティ/カット)の4つの特徴で希少性を立証しようというものです。

また希少性が高くても、市場で誰も知らない宝石については、需要が弱いという面があるので、注意が必要です。

グランディディエライトなど希少な石ですが、知名度が低くいため、需要と供給のバランスでみた場合には、弱いと考えなければなりません。

伝統と慣習

伝統と慣習、これは世代を越えて価値保存する宝石には大切な要素です。

世の中で売買される宝石には、ある業者のプロモーションによって流行することで需要が生まれることがあります。

売れていくのでしばらくは、価値があるように見えるのですが、その後どんどんと売れれば、珍しい宝石ではなくなり、価値が陳腐化していきます。

経年変化が無いのが宝石です。

手放そうとする時には、すでに宝石としての価値が低くなっているかも知れません。

伝統的な宝石には、世代を越え宝石としてしっかりと価値保存してきた歴史がありますので、これからすぐに価値が無くなることは考えにくいのです。

例えばルビー/エメラルド/サファイア/ダイヤモンドは、それぞれ数千年の歴史があり、一番新しいダイヤモンドでも宝石として500年以上の歴史があります。

宝石文化は、人類の最古の文化であり、その歴史は土器類よりも古いと言われます。

宝石ルビーを慣習の視点でみた場合、間違いなく宝石の頂点にあったことが分かりますが、その理由は「赤」にあります。

人類史の研究では、人類最古の色も最古の文字も「赤」であることが分かっています。

宝石ルビーは、既に長い歴史で確率されたものがありますので、伝統と慣習については、あまり考えなくても大丈夫でしょう。

ルビーの特別な産地「ミャンマー」

ミャンマー産ルビーの母岩

世界で最も品質の高いルビーが産出されることで知られており知名度が最も高いのはミャンマー産です。

モゴック(Mogok)地方、また2000年から正式に鉱区として認められた最北部カチン州にあるナヤン(Nam-Ya)地方も同じように高品質のピジョンブラッドルビーを産出しています。

現段階では、鑑別書では、「モゴック産またはナヤン産」というように表示されています。

この2か所からピジョンブラッドルビーが産出します。その色彩と透明度は他の産地と比較しても群を抜いています。

ミャンマー産ルビーが特別である理由は、結晶した環境にあります。

    1. カンブリア紀に海の中で生きた生命とそのカルシウムが海底に堆積していたこと
    2. 9000万年前にインドが南極を離れて1年間に15㎝のスピードで北上し始めた
    3. インドプレートがブルドーザーのように海底の堆積岩を北に押し上げた
    4. 5000万年前にインドプレートとユーラシアプレートが衝突し始めて、インドプレートは地下深くへ沈み込んでいった
    5. クロム(Cr)が多く、鉄(Fe)が少ない場所、地下40㎞で、マグマと接触し、変成したドロマイト(大理石)を母岩としたルビーが結晶した
    6. いまだインドプレートは、1年に5㎝北上しており、その力によって、ミャンマーの数か所で地表に現れるスポット(モゴック、ナヤン、モンスー)ができた。

この6つの条件が奇跡的に揃ったこと、そしてその条件は地球上に一つしかないことが、ミャンマー産ルビーを特別な存在にしています。

そして、ピジョンブラッドルビーの条件の一つであるフローレッセンス(蛍光性)について、ルビーの赤色に関係する元素が関係しています。

着色要因であるクロム(Cr)と鉄(Fe)の割合は、地表から15㎞~20㎞までは、鉄が多く、20㎞以深ではクロムが多い地層です。

ミャンマー産ルビーは、地下40㎞の深いところクロム(Cr)の多いところで結晶したため、鉄分がほとんど含有されておらず、ほぼクロムだけで赤く発色します。

ミャンマー産ルビーが紫外線に強い蛍光反応を示すのは、この微量元素の割合の違いによるものです。

逆に、鉄を多く含む産地のルビーは、その蛍光反応が弱い、または全くありません。

その特別な蛍光性を持つルビーをピジョンブラッドと呼び、ピジョンブラッドルビーはミャンマー以外では見つかっていません。

<コラム>
ミャンマーのモゴック鉱山で1990年代後半に取材を重ね、ルビー、サファイアの鉱床の研究、コランダムの加熱処理を研究していたニューヨーク市立大学Ted Themelis博士と数回ミーティングを持ちました。

また2003年にはタイランドのチャンタブリでお会いした時には、ルビーとサファイアの加熱処理について色々と情報共有いただきました。

ミャンマー(その当時のペグー王朝)のルビーについての歴史が記されています。引用ここから>1505年には、ポルトガルのドゥアルテ・バルボサ(Barbosa)は、まず最高のルビーは第三のインド(恐らくモゴックのこと)で結晶したモノが、ペグーの川で集められます。これらはとても品質の良いルビーです。

Ted Themelis博士の著書

「Mogok Valley of Rubies and Sapphires」引用ここまで

少なくとも16世紀には、欧州からミャンマー産ルビーを求めて来訪していたこと、そしてそのルビーが特別だということが分かっていたようです。

ヨーロッパ人がミャンマー産ルビーについて記した一つの説ですが、原産地ミャンマーでは、ルビーはお釈迦様の宝石だとされており、そうすると2600年前にはルビーの存在が分かっていたはずです。

そして5世紀または6世紀頃にはルビーを採掘していたとされる説もあり、中国の皇帝にプレゼントしていたそうで、宝石ルビーに関しては、アジアが先進国だということが分かります。

「この記事の主な参考書籍・参考サイト

  • 「Mogok Valley of Rubies and Sapphires」著者Ted Themelis
  • 「決定版 宝石」著者:諏訪恭一/発行:世界文化社

まとめ

この記事では宝石ルビーについて解説してきました。

宝石ルビーの中で一番高級品とされる「天然無処理で美しいミャンマー産ルビー」を探すのは意外と難しく、安く入手できる宝石ではありません。

品質が高い天然無処理で美しいミャンマー産ルビーであれば相性が良いルビーとは限らない。

実物を手の上に乗せてみて、好きなルビーを選ぶ、そして品質についての詳細を説明して貰う順番が大切ですので信頼できるジュエラー(専門店)でルビーを探すのが良いでしょう。

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