7月の誕生石として知られるルビーは、実は3月の誕生石でもあります。
この記事では誕生石は、誕生日に特別な石を身に着ける伝統は古代から存在し、それぞれの石には特別な意味やパワーがあるとされています。
その起源は、旧約聖書で登場する司祭が着ける胸当てに12個の宝石が着けられていたことだと言われています。ルビーもその中で特別な位置を占めていました。
この記事では、3月の誕生石としての意味やその他のフランスの誕生石と宝石のフランス語についても詳しく解説していきます。
フランスでは、3月の誕生石といえば宝石ルビー
「3月はアクアマリンでは?」「7月がルビーじゃなかった?」 とお声が聞こえてきそうですが、実はフランスでは、3月の誕生石はルビーです。
日本では口紅と同じ意味合いで使われているルージュはフランス語で「赤色」という意味です。
ルビーは情熱と愛情を象徴し、赤い色は力強いエネルギーと活力を表しています。
星座や文化に関連づけられたルビーの誕生石は、贈り物として受け取る人々に幸運と幸福をもたらすことが期待されています。
「宝石」はフランス語でbijou(ビジュー)
bijou(ビジュー)はフランス語で「宝石」を意味する男性名詞です。
複数形はbijoux(ビジュー)と最後にxが付きますが、フランス語は語末の子音を原則読まないので発音はbijouと変わりません。
1つでun bijou(アン ビジュー)2つ以上でdes bijoux(デ ビジュー)となります。
また、特に貴重な宝石のことをjoyau(ジョワイオー)と言ったりもします。古代の遺産や金銀財宝など価値の高いもの意味です。
「宝石箱」「ジュエリーボックス」はフランス語で、boîte à bijoux(ボワット ア ビジュー)またはcoffret à bijoux(コフレタビジュー)と言います。boîte(ボワット)は一般的な「箱」、coffret(コフレ)は「小さな箱」という意味です。
「クリスマスコフレ」という言葉もありますが、これも宝石箱に詰められたような見た目をしていますよね。ちなみに「coffret(コフレ)=宝石箱」という説明をよく見ますが、正しいフランス語としてはcoffret(コフレ)だけだと「小箱」という意味でしかないので、間違えないようにしましょう。
フランス語のさまざまな宝石の名前
さまざまな宝石の名前や宝石に関するフランス語の単語や表現について紹介します。
ルビー
「ルビー」はフランス語で、rubis(リュビ)と言います。複数形でもスペルが変化しません。
ちなみにフランス語で「赤」のことをrouge(ルージュ)と言いますが、rubisとrougeは同じラテン語の単語由来です。確かにスペルが似ています。
ダイヤモンド
「ダイヤモンド」はフランス語で、diamant(ディヤモン)と言います。複数形はdiamants(ディヤモン)です。
パール(真珠)
「パール(真珠)」はフランス語で、perle(ペルル)と言います。複数形はperles(ペルル)です。
アメリカでは宝石ルビーは7月の誕生石
ルビーが7月の誕生石としていわれた由来は、元々誕生石は、1912年にアメリカのカンサスシティーで行われた「米国宝石組合大会」において正式に定められました。アメリカ式では7月の誕生石です。
その後、各国に誕生石の文化が流れていき、それぞれの国の文化などの事情を踏まえて見直しが行われました。
日本はアメリカ式の誕生石が普及
ルビーはもともと、前述の通り、宝石文化の中心的な存在だったため、誕生石に採用されました。
日本では1958年に「全国宝石卸商協同組合」によって誕生石が決められました。
ルビーは、古代ギリシャのマルス=火星と結び付けられた「軍神」の宝石であり、その赤い色調と情熱的な輝きから、「生命」「勝利」「力」の象徴でしたが、ヨーロッパ中世以降、ハートマークが「赤」であることから、愛情や情熱を象徴する意味も加えられ、不思議なぐらい広範囲の意味を持つ宝石になりました。
フランス式、3月の誕生石プレゼントにおすすめのルビージュエリー
ルビーのエタニティーリング
バラをイメージした華やかなリング
ハートのルビーがポイントのリング
ルビーは宝石の中でも特別な宝石
長いルビーの歴史の中で、交換価値が確実に認められるのは、「天然無処理で美しいミャンマー産ルビー」です。
天然無処理で美しいミャンマー産ルビーが特別な理由
天然無処理で美しいミャンマー産ルビーが特別な理由は、その結晶した時の環境が奇跡的だったいうことです。
ヒマラヤ造山活動に関連した接触変成岩起源
- 約5億年前に生きた海洋生物のカルシウム分が海底に堆積していた
- 今から約1億年前に南極から離れたインドが1年間に15㎝北上してきた
- 海底のカルシウムの堆積岩をブルドーザーのように北に押し上げた
- ユーラシア大陸と衝突、インドプレートは沈み側になり地下へ移動した(ヒマラヤ山脈の造山活動)
- 地下40㎞の深いところでアルミ(Al)を主成分にコランダム(Al₂O₃)が結晶した。
- 地下20㎞以深には、コランダムを赤くするクロム(Cr)が多かった
- 沈み側プレートと一緒にマントルに吸収されて溶ける運命だったルビーが、近く接合面にできた渦によってごく一部が地表に運ばれた。
- 生命の存在とプレートの移動、そして沈み側プレートであるためクロムが多い深いところまで移動したこと、更に、その一部の地層がヒマラヤ山脈の造山活動で生まれた渦によって地表まで上がってきたという7つの奇跡が重なって結晶した、類稀な宝石が天然無処理で美しいミャンマー産ルビーです。ちなみにピジョンブラッドルビーは、この接触変成岩起源のルビーのことを指します。
「非加熱ルビー」という商品名だけでは価値は分からない
非加熱ルビーという商品名で流通しているルビーがありますが、そのほとんどが、第三者である鑑別業者が発行する「鑑別書」に「加熱した痕跡が認められない」とコメントしているに過ぎません。
分析結果報告書であり、どこにも非加熱ルビーだとは記されていません。
そして、鑑別書には、品質を保証する書類ではないことが明記されています。
ただ、第三者であり、宝石鑑別を専門にする業者が発行する意見書は、あった方が良いのは間違いありませんが、高額なお買い物です。
手放す時のことを考えた場合は、販売したお店に「天然無処理」だと保証してもらうことが大切です。
そして宝石ルビーの値段(価値)は、品質によって決まるものであり、非加熱というのは、品質判定の要素の一部だということを理解しておきましょう。
宝石品質判定の基準で、相場と照らし合わせて値段が適正なのかチェックできれば安心です。
宝石ルビーを誕生日プレゼントにおすすめな理由
ルビーの歴史は長く、また人気が高かったことから、数多くの種類のものが商品名「ルビー」として世の中に出回っています。
現在も、ルビーという名前がついている商品には、色々な種類のものがあり、その種類によって価値は大きく違います。
良く違いがわからず、価値の高い「宝石ルビー」だと思って購入すると、大切な人に贈ったものがルビーに似せた人工合成石かも知れませし、天然ルビーであっても、人為的に処理をされて美しさが改良されたモノかも知れません。
後からニセモノであったと分かったらプレゼントした側だけでなく、受け取った側も思い出が壊れてしまいます。
色々と種類のある中から、自分が欲しいものを選ぶときは購入前に宝石品質判定を使って、手に入れる目的に合うルビーを探してみましょう。
ルビーを手に入れる目的と、それに合ったルビーの種類
その他にもルビーを手に入れる目的は様々あります。
- 長く楽しんで受け継ぐ、または手放す時に交換価値(資産性)のある宝石ルビーを探す
- ファッションの一部として使って楽しむためにルビーを探す
- 時計の軸受けなど、素材、部品としてルビーを探す
1 の場合であれば天然無処理で美しいミャンマー産ルビーということになります。
2 の場合は、人工合成石や類似石、模造石でも美しいものであれば十分ですが、天然ルビーが良い場合は、加熱処理など人為的に美しさを改良したルビーが良いでしょう。
3 の場合は、人工合成石(ルビー)が良いでしょう。天然ルビーより品質管理がし易いためです。
宝石ルビーだからこそできること
ルビーは着けている人をその赤い輝きで勇気づけてくれ、ルビーは何十年も着けていると着けている人のアイコンのような存在になっていきます。
ルビーの最大の効果を感じる瞬間は、いつか受け継がれる時がきた時に、ルビーに込められた「受け継がれる思い出」だと分かった瞬間です。
ルビーを含めた宝石は経変変化がありません。
大切に気を付けて使っていれば何百年経っても同じ姿で残り続けます。
私たち人間には、寿命があり、どんな若い人でもいつかは「さようなら」する時がやってきます。
その時に、苦楽を共にし、思い出がたくさん詰め込まれたルビーの指輪は特別な存在になっているはずです。
スマホを世界に広めたアップルの創業者スティーブ・ジョブスは、「あの世に持って行けるものは、ポジティブな思い出だけだ」と言い残したとされます。
人生の目的が「ポジティブな思い出」をつくることだとしたら、ルビーの指輪は、その「思い出カプセル」です。
いつか受け継がれる時がきた時に、プロの宝石商が観るタイミングがあります。
例えば、指輪であれば、サイズを合わせる、ジュエリーを磨きなおして新品のように戻す作業などです。
また仕立て直して構想(デザイン)を変えることもあります。
その時に、プロのジュエラーは必ずそのルビーの品質をみます。
枠から宝石を外す前にキチンと品質判定しないと信用問題になることがあるからです。
ルビーと思って使っていたけど、実は人工合成石だったなどの問題は良くあります。
お預かりする前に分かっておかないと大変なことになります。
人工合成石とルビーを入れ替えたとのではないか?と疑われるからです。
その時にもし、「このルビーは天然無処理で美しいミャンマー産のものです。~千万円で譲ってもらえませんか?」とプロのジュエラーにオファーされたとしたら、手放さなくても嬉しいはずです。
HISTORY
ミャンマー産天然無処理ルビー専門店モリス
モリスは、ミャンマー産の天然無処理で美しいルビーをお届けするジュエラーとして、2000年に創業。扱うルビーはミャンマー産の天然無処理ルビーのみ。ルビーの品質は原石で決まります。美しい原石は、極端に希少性が高いため、一般的に流通するルビーは、美しさの改良を目的とした人為的な処理がされています。モリスは、「美しく」「希少で」「経年変化がない」という宝石の定義にのっとり、人為的処理を一切していないルビーだけを、IDナンバー、品質保証書と共にお届けしています。
何百年も変わらない姿で輝き続けるモノは、宝石以外にあるでしょうか?経年変化が無い宝石ルビーは、持っていた人のことを伝えながら受け継がれていく「文化遺産」です。
人類最古の文化の一つとされる宝石は、化学技術の発達とともに増えている、人為的な技術で量産された、いわゆる商業的なものと区別されなければならないと考えます。
「受け継がれるときに宝物として誇りに思えるルビーでありたい」自らが責任を持って品質判定し、保証する為にトレーサビリティを確立しましたが、将来の宝石文化を考え、そのデータをスイスや米国の宝石研究所と共有しています。処理の有無、産地同定の研究に重要な天然無処理のインクルージョンデータの共有は高い評価を得ています。
モリスルビーは現在、米国のオークションSotheby’sでの出品販売率100%を誇っています。出品事例では、専門家評価30,000USD~50,000USDのところを125,000USDで落札され、同社の専門家評価(high estimate)を150%超越することができました。
「Sotheby’s」は最も高いグレードのオークションで、それに評価を得たことは国際的な評価をモリスルビーが受けたことになります。
スイスのGubelin Gem Lab(グべリン・ジェム・ラボ。1923年に設立された世界最古のプライベート宝石研究機関)です。困難とされる原産地証明も発行しており、後述する高級美術品オークションのSotheby’s(サザビーズ)でも、同研究所と同等の水準の分析結果報告書の添付が義務付けられています。
モリスルビーは同研究所から、ミャンマー産天然無処理ルビーのデータ蓄積に貢献したことについて感謝状をいただいています。産地情報の明らかな天然無処理ルビーのデータが蓄積されることは、将来のルビー還流市場の基盤になると信じています。