ルビーをドイツ語でなんと言うのでしょうか?

これまでに、ルビーを外国語で言うと、「英語で」、「フランス語で」、「イタリア語」で、「中国語で」を紹介してきましたが、今回はドイツ語でなんと言うかをご紹介いたします。それと併せて、ドイツの宝石産業についても取り上げたいと思います。

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ルビーをドイツ語でいうと?

ドイツ語でルビーは 「Rubin」(ルビーン) と言います。語源は
ドイツ語の「Rubin」も、英語の「Ruby」と同様に、ラテン語の「rubeus」(赤い)に由来します。ドイツ語圏(ドイツ、オーストリア、スイス)では、宝石店や宝飾品の説明で「Rubin」という表記を見ることができます。

ドイツの宝石産業

ドイツの小さな町イーダー・オーバーシュタイン(Idar-Oberstein)は世界的に有名な宝石産地・加工地で、歴史のある町です。ドイツ宝石職人の町として知られています。日本でいうと山梨県甲府のような町です。共に地域の特性を活かした宝石・ジュエリー産業の集積地として発展しました。技術力の高さからも世界中から注目されています。

歴史的にイーダー・オーバーシュタインは数百年にわたる採掘と宝石カットの歴史を持っています。 特にメノウの産地として有名で、その他ジャスパー、水晶、アメジストなども産出されます。

イーダー・オーバーシュタインは過去百年の間、色石の取引・カットセンターとして有名になりましたが、近年宝石のカットなどはインドのジャイプールやバンコクなどアジアのカットセンターに移行しています。

現在は宝石にまつわる採掘体験や研磨体験ができる施設もあります。ドイツ宝石博物館では伝統的なカットの技術や宝石の歴史、またドイツの職人技術が展示されているので、宝石全般について学ばれている方にとって魅力的な町です。

ドイツのマイスター制度

マイスター制度とは、ドイツの伝統的な職人制度で、特定の手工業分野において最高レベルの技能と知識を持つことを証明する国家資格制度です。マイスターは「親方」「師匠」を意味します。

マイスターになるには、まず職業訓練を2~3年半で完了し、数年の実務経験を積み、マイスター試験に合格する必要があります。試験は4分野(実技試験、理論試験、経営・法律知識、職業教育法)に渡ります。

マイスター試験に合格すると、独立開業の権利(多くの手工業分野で必須)や大学入学資格と同等の社会的地位や職人組合での重要な役割を得られ、見習いを指導・教育する権利と義務が発生します。

対象となる職業は幅広く、約130の手工業職種が対象で、パン職人、大工、電気工、自動車整備士、美容師、ジュエリー職人なども含まれます。

この制度により、ドイツでは職人が高い社会的地位を持ち、技術力の高い中小企業が多数存在しています。

ドイツでジュエリー職人になるためには

ドイツで金銀細工師になるには、デュアルシステム(人材育成プログラム)による職業訓練(3年半)を受けるか、公立専門学校を卒業するコースがあります。ドイツではジュエリー職人は需要のある職業で、特に伝統的な手工芸技術を重視する文化背景もあり、一定の人気と市場需要があると言えます。ただし、全体的に手工芸業界では人材不足も課題となっているようです。

ドイツの教育制度

ドイツと日本の教育制度で大きく異なる点は、10代の早い段階から自分の好きな得意分野を伸ばす制度です。9歳頃に、大学に進学するか、職業訓練を受けるか決めます。

ドイツの方が職業教育と一般教育の区別が明確で、職人への社会的評価も制度的に確立されている様です。

昔と比較すると、大学に進学する人は増えましたが、マイスターの地位は、大学の学位同等とみられるため、現在も手に職を付け、自分が輝ける職業に就くという意味で人気があります。

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ルビーは婚約指輪の正統派

天然無処理で美しいミャンマー産ルビーは大変希少で高価だったため、手にすることができる人は、欧米では特に王や貴族など特権階級者のみでした。その希少性の高さからヨーロッパの王室文化に愛されてきたルビーは権力者の象徴でした。

その後、約100年前から大規模なマーケティングにより産出量が多いダイヤモンドが市場に広がりました。

しかし現在、今後のラボダイヤモンド(合成ダイヤモンド)の流通拡大予想に伴い、天然無処理で美しいルビーが見直されてきました。

多くの方は、婚約指輪はダイヤモンドを贈ることが伝統と思われていますが、実は初めてプロポーズに贈られた婚約指輪はルビーが始まりでした。ですから、ルビーは婚約指輪の正統派なのです。

日本では、皇室の方が代々ルビーの指輪を受け継がれています。

マルティン・ルターの婚約指輪はルビー

プロテスタントの礎を築いたマルティン・ルター。

個人の幸せよりも宗教的な世界観による階級社会、閉塞的な世の中で暗黒の時代といわれた中世ヨーロッパに、宗教改革を起こしたルターが、修道女であったカタリナ・フォン・ボラにプロポーズした時に贈ったのがルビーの指輪です。

この指輪のルビーもミャンマー産の天然無処理で美しい指輪である事実が今年に入り判明しました。

意外と知られていない史実ですが、そのルビーの指輪は、今も町の象徴として、ドイツのライプツィヒ市の博物館に展示されています。

ルター

ドイツ・ライプツィヒ市博物館に展示されているマルティン・ルターがカテリーナ・ヴォン・ボラに贈った結婚指輪 写真引用:ルターリングの伝説 著者Ursula Rohrs

まとめ

ドイツ語でルビーは「Rubin」(ルビーン)ということが分かりました。ドイツの小さな町、宝石産地で有名なイーダー・オーバーシュタインやマルティン・ルターがプロポーズに贈ったルビーの指輪が展示されているライプツィヒ市博物館など、宝石が好きな方にとって訪れてみたい場所になったのではないでしょうか。モリスルビーはミャンマー産天然無処理のルビーを扱う専門店として、マルティン・ルターのルビーの指輪をみなさまに見に行っていただきたいです。ドイツに行かれる機会がありましたら、ライプツィヒ市博物館に足を運ばれてみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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