ルビーのルースとは?裸石との違いは?【宝石店で聞く専門用】

ジュエリーショップや宝石店に行くと、よく聞く「ルース」という言葉。

宝石というと、ジュエリーに仕上げられた状態が並んでいることを思い浮かべる方が多いと思います。

この記事では、ルースについて、またルビーのルースをお探しの方へルビー専門店モリスがルビールースの選び方も一緒にご紹介します。

Contents

ルースとは

相性のいいルビー

「ルース」とはジュエリーに加工されていない状態の宝石、「裸石」のことです。

ルース・ストーン(loose stone、ルースと略される)は、原石から研磨カットを施され、まだジュエリーのネックレスやリングの枠や台に留まっていない石だけの状態の石をいいます。

モリスではルビールースのみでも購入可能

宝箱

巷の宝石店ではジュエリーに仕上げられた状態のものが並び、ルースの状態で見る機会はほとんどないと思いますが、モリスではミャンマー産天然無処理のルビールースを選んでルースのみで購入することもできます。

自分の好みの色や形、お気に入りの1ピースをお選びいただけます。

ルビールースの選び方

ルビールース

ルビーは美しい赤い宝石です。

ルビーのルースを探す際は、宝探しをするつもりで相性の良い「好きなルビー」を探してください。

しっかりと目の前のジュエラー(宝石商)と話をして、ルビーのことについて説明を受けて下さい。

ここでは、ルビールースを購入したいと考えている方に向けて、購入時に気をつけたいポイントを解説します。

ルースを探す時の大事な手順

赤い色

ルビールースを購入する前にいくつかの重要なポイントを理解することが大切です。

重要なポイントは、天然宝石は、唯一無二の存在のため、品質が高いから「好きなルビー」とは限らないというところです。

相性の良いルビーと出会うには、お店に行ったら以下の手順でやってみましょう。

  1. まずルビーを手の上に乗せて、ジュエリーに装着されている場合は実際に試着してみる。
  2. 「好きかどうか?」という視点で選ぶことが先決です。
  3. そして好きなルビーが見つかったら、そのルビーの品質について詳しく説明を聞いて、なぜその値段なのか?を理解するのが正しい方法です。

    以上が購入する際の正しい方法です。

    品質の高いルビーを安く買うことは難しいということも頭においておく必要があります。

    好きかどうか?と見る時に、それまでに得た情報は、すべて忘れることが大切です。

    先に情報ばかり考えて見ていくと、好きかどうかがわからなくなってしまう方が多いです。

    ルビーの価値についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

    ルビールースの品質判定方法

    ルビークオリティスケール

    ファセットカットしたルビーのクオリティスケール 諏訪恭一氏が考案した「宝石品質判定」

    すべての宝石は、個性であり同じものが世界に2つと存在しません。

    これまでは、相性の良いルビーと出会う方法について解説してきました。ルビーの価値について知るには、「宝石品質判定」という目安を設けることで目の前にある宝石ルビー「おおよその値段」が分かります。

    ルビーの品質判定は、以下の7項目を確認します。

    1. 宝石種
    2. 処理の有無
    3. 原産地
    4. 美しさ
    5. 色の濃淡
    6. 欠点
    7. サイズ

    詳しいルビーの品質判定方法についてはこちらから

    希少な宝石ルビーは他の宝石のカットとは違う

    ルビーの原石

    どのようなカットを施すのかは宝石によって違います。

    一般的なルビーは人為的な加熱処理などで美しさを改良し、ある程度、研磨のスタイル、プロポーポーションの良し悪しは価値に影響を与えます。

    大量に採掘され、大きな石から質の高い部分だけを取り出したり、あるいは加工しやすい大きさにカットできるためです。同じサイズで大量に用意することも可能になり、商品を量産することもできるため、商品としてはるかに売りやすくなります。

    しかし、希少性の高い、天然無処理で美しいミャンマー産ルビーの場合、結晶そのもので価値が決まります。基本的にカットはせずに、研磨だけで潜在的な美しさを引き出します。

    産出した時の原石の形によってプロポーションが決まる

    ミャンマー産天然無処理のような希少な宝石の場合は、少し歪んだ形のルビーがあったとしたら、それは貴重な原石の結晶の生地をなるべく大きく残そうとした跡です。

    美しさに悪影響を与えない限りは、そのルビーの個性として認識します。

    品質判定をする時は、そのプロポーションを基準となるスタイルに整えた場合に、どのくらいのサイズになるかを割り出した上で、クオリティスケールを使って判断することになります。

    ルビーの品質判定についてはこちらから

    プレミアムな価値がある証拠

    天然無処理で美しいルビーは、とても希少な宝石です。

    ルビーをカット研磨の際、「原石の生地不足」でいつも悩みます。もし、ルビーのキューレット側に生地不足を見つけた時には、それは、無処理の可能性が高いかも知れません。

    「原石の生地不足」とは、ルビーを研磨する際に、なるべく大きく結晶を残そうとした結果、残された不完全性です。

    無色透明、綺麗なカットが良いとされるダイアモンドとは違いルビーの場合、元々あった原石の肌が残ったり、表面に現れた内包された他の結晶などは、天然無処理で美しいルビーには多くあります。

    天然無処理で美しいルビーの生地不足をみて「キズ」と表現する人がいたら、 プロの宝石商ではありません。

    モリスがルビールースを研磨したからこそ気づいたこと

    SGカット

    ルビーを理想に合わせて削り取って完全な姿にするのか?そのまま残すのか?と考える時、多くの場合は、そのまま残します。

    完全な形にするためには、全体的に削り取る必要がありますが、仕上がりのサイズは小さくなってしまいます。

    私たちは、地球が何億年もかかって育んだ貴重な宝石ルビーをありがたく使わせてもらって、未来へ受け継ぐことが大切だと考えます。

    モリスのオリジナルカット「シンギラリティカット」

    文明の発達、研究に研究を重ね技術向上により、宝石のカットは、昔では考えられなかったカットが出来るようになりました。

    しかし、希少なルビーをどのようにカットすれば必要最低限のカットで原石の魅力が表現できるのか?を追求していく中でモリスがだした答えは、今までの常識とは違ったルビーのカットの考えに至りました。

    もともと、宝石文化の始まりは、母なる地球、宇宙の法則を人間が崇めるところから始まりました。

    宝石を見つけてそれを持つこしかできなかった太古の人類は、そのうち研磨する方法を見つけ、形を変えることが出来るようになり、産業革命の時代を機に、自然の造形美であり、硬くて形をかえられないモノの代表格であった宝石の形も人間は変えられるようになりました。

    技術が発達したことで我々は地球の資源を色々な分野に使えるようになり、その恩恵を得ていますが、このまま人類が技術が発達したことで資源を消費し続けると、私たち自身の存在が危ぶまれるとも言われています。

    天然無処理で美しいルビーの原石は、「自然の造形美」

    地球の資源である宝石を研磨る際、何を大切にすべきか、自分達の作業のしやすい(ジュエリーの枠に留めやすい形)形のすることがベストなのか考えていく中、モリスは、鉱山でルビーを採掘をして、加熱処理などの人為的な処理を施していない最初から美しい原石をみてきました。

    天然無処理で美しいルビーの原石は「自然の造形美」であり、宝石の形は自然が決めた形を活かして、人はだた磨くべきだと思いました。

    人の技術の正確さを競いあった時代から、自然の造形美を「絶対的な形」と捉えて、より美しい姿に磨き、次の世代へ受け継いでいく。

    この感性と共に宝石ルビーが受け継がれていくことでいずれ地球を綺麗にしていけるかもしれません。

    シンギュラリティとは、世にひとつしか存在しないという意味です。

    これまでの、人が決めていた宝石の形を、自然が決める「振り子の方向が逆転した一瞬」、ルビーは世界にひとつだけしかない個性を持った形となるという意味を込めて、「シンギュラリティカット」という名前にしました。

    ルビーも人も、すべてが、個性であり、同じものはない

    私たち人には個性があり、同じ人は、2人といないものです。

    それはルビーも同じで、ひとつひとつに個性があり、同じものはありません。

    人とルビー、個性が2つ以上あれば、そこには必ず相性が生まれます。

    相性については、品質や鑑別書には書いていません。

    相性がいいルビールース見分けるポイントは、「好きかどうか?」で選ぶことです。

    まとめ

    この記事では、ルースについて、またルビーのルースをお探しの方へルビー専門店モリスがルビールースの選び方についてご紹介しました。

    是非参考にしていただき、相性のいいルビーを見つけてください。

     

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