モリスルビー22SR0138

 

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モリスルビー22SR0138

カラット 0.26ct
Origin(産地) Myanmar
Quality(品質)
Size(サイズ) 4.0/3.3/2.2

ルビーの特徴

ほんの少し紫味を帯びたルビーらしい色調(ルビーは類似石であるレッドスピネルとは違い、フェイスアップ、テーブル面を上から見た姿で赤くても、ルビーを裏返しにしてみると表面から見た姿とは違い紫色になることが多い宝石です)と、高い透明度、彩度も十分に高い天然無処理で美しいミャンマー産ルビーは、中北部のモゴック鉱山で産出された原石をヤンゴンでラウンド型のミックスドカットに磨きました。サイズは、縦4.0㎜/横3.3㎜/深さ2.2㎜、重さは、0.26ctと小粒ですが、縦横と深さのバランスは、数値上、少し顔が大きく、深さが少し足らないはずですが、見た目は十分な輝きが結晶の奥から湧き上がってきます。これは、結晶の質とプロポーションの良さ、そして研磨職人ゾーミンチョーの匠の技が生んだ美しさだと思います。その証拠に、写真で見ると7時から8時の方向の生地不足の部分をきれい調整しながら9時方向に真っ赤なファセットを表現して、たまご型に歪んだ輪郭をカバーしています。通常であればあと0.2㎜ほど9時方向の生地を落として、宝石下部のキューレットをテーブルの真下に設置し3.7㎜/3.3㎜のラウンドに近い形にしていたと思いますが、ほんの少しでも希少な天然無処理で美しいミャンマー産ルビーの結晶の生地を残そうとした跡です。テーブルアップでのサイズでは、0.45ctぐらいの存在感があるルビーに仕上がりました。そして形を指示したのは、普段はモリス銀座店にいるミヨテです。もう23年間、モリスルビーを見続けている彼らへの信頼は揺るぎないものです。何も言わなくても、0.1㎜でも生地を残そうと奮闘してくれる彼らの心意気で生まれた形です。どんな品質でもジェムクオリティだと言ってあげたいところですが、やはり品質判定はフェアでなくてはなりません。しかしながら、このルビーを宝石品質判定のクオリティスケールで見た場合、美しさは「A」輝きがあり美しいもの、色の濃淡は「#5.5」、クオリティを3つのゾーンに分けた場合、文句なしのGQジェムクオリティ(最高品質)であり、別に心配することは何もありません。困るのは、GQとJQジュエリークオリティやAQアクセサリークオリティの境目にある品質のルビーです。その時にはいつも、私がそのルビーを買う人だったら…という目線が大切だと思います。付け加えておきたいのは、テーブル面に少しだけ面キズ、フラクチャーが出ていることも予め確認しておいてほしいと思います。破損の原因になるものではありませんが…。

ルビーの内包物

天然ルビーは、自然の恵みであり唯一無二の個性を持っています。それぞれの結晶の中に内包されるインクルージョンはそのルビーの個性を表します。またこのインクルージョンは、原産地、処理の有無を判定する際の重要な手がかりとなります。

この記事を書いた人

森孝仁

株式会社モリス 代表取締役社長

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