モリスルビー23MY0006
カラット 0.0ct
Origin(産地) Myanmar
Quality(品質)
Size(サイズ) 2.4/2.5/1.7
ルビーの特徴
昨日の今日のルビーに続いて、サイズ2.4㎜/2.5㎜/1.7㎜、重さ0.07ctの小粒で品質の高い天然無処理で美しいミャンマー産ルビーも同様の最高品質のルビーを産出する、カチン州にある幻のルビー鉱山ナヤン(Nam-Ya)で発掘されました。このルビーを宝石品質判定のクオリティスケール上でみた場合、美しさは「A」輝きがあり美しいもの、そして色の濃淡は「#5」、品質を3つのゾーンに分けるとGQジェムクオリティ(最高品質)です。小粒ですが、天然無処理で美しいミャンマー産だということです。大切なポイントは、宝石ルビーを見分けるためのモノサシであるクオリティスケールは、天然無処理のものと人為的に処理をして美しさを改良したものは、別のもの、そして、原産地についても、ミャンマー産とその他の産地はまた別、それぞれ違うスケールを使うということです。漂砂鉱床であるナヤン鉱山は、今から2000万年前に、地下40㎞で結晶したルビーの原石が、カルシウムが主成分の接触変成岩を母岩として育ったルビーの原石が、太古よりの自然の浸食作用によって母岩を離れて、そして土砂に揉まれて結晶の弱い部分が削り取られ、結晶の強い部分だけが残り、小粒で丸い結晶になって出現します。不思議なところは、南極を離れて北上してきたインドプレートが、ユーラシア大陸と衝突し、インド側の沈み側プレートと一緒に地下40㎞の深くまで沈み込んでマグマと接触した変成作用の結果、結晶したミャンマー産ルビーが、どうやって地表まで上がってきたのか?ということです。普通に考えると、そのままマントルまで移動していきドロドロに溶けてしまう運命です。これについては、モリスが2004年にミャンマーのヤンゴンで「ルビー研究所」を設立した時に所長として活躍していただいた、元ヤンゴン大学の鉱物博士の故ミンカイ教授に教えていただいたことですが、ミャンマーを縦断するザガインフォルトという活断層が1年間に5㎝ずつ移動しており、数か所のクランク状に歪んだところに地殻の隙間が出来て地下から上昇するスポットがあり、それがモゴックとナヤン鉱山だとこのと。そういう環境はミャンマーでも数か所だ、特別なルビーなんだ…と聞いて、なぜ限られた場所でしか産出しないのか?ということが分かって嬉しかったことを思い出します。
ルビーの内包物
天然ルビーは、自然の恵みであり唯一無二の個性を持っています。それぞれの結晶の中に内包されるインクルージョンはそのルビーの個性を表します。またこのインクルージョンは、原産地、処理の有無を判定する際の重要な手がかりとなります。
この記事を書いた人
森孝仁
株式会社モリス 代表取締役社長