モリスルビー23MY0028
カラット 0.07ct
Origin(産地) Myanmar
Quality(品質)
Size(サイズ) 2.5/2.5/1.7
ルビーの特徴
ミャンマー最北部カチン州にある幻のルビー鉱山ナヤン(Nam-Ya)という名前を聞いても聞いたことがないという方が多いと思います。2000年に公式にルビー鉱山として認められた新しい場所なので一般にはあまり知られていませんが、ご縁があってモリスが実際に採掘を続けた鉱山で、イエッチョーが4年以上、単身赴任して懸命に採掘を続けてくれました。鉱区全体が漂砂鉱床であり、ルビーが育った母岩についた状態で採掘されることはなく、土砂の中から突如として小粒で透明な原石が産出されます。これは漂砂鉱床の特徴であり、ダイヤモンドの鉱山でも同じ印象があるようです。漂砂鉱床というのは、母岩の中で結晶した原石が、地殻変動による働きなどで岩石を離れて、もしくは岩石は自然の浸食作用によって削り取られてしまい、頑丈なルビーの結晶だけになり、それが同じように地殻変動によって隆起したり、土砂と一緒に地表に現われたり、また、流れ出て川底などに堆積した原石を主に水の力を使い、土砂をかき分けながら探す鉱床です。そして、モリスルビー研究所を今から20年ぐらい前にミャンマーのヤンゴンで開設した際に、研究所の所長を担当していただいたミンカイ教授は、ナヤン産のルビー(モゴック鉱山もよく似ている)は、地下40㎞という深いところでマグマと接触した熱で、今から2000万年前に結晶したとのことです。その後、インドとユーラシア大陸の衝突のエネルギーによって、地下深くから地表へ渦を巻きながら上がってくる地層があるそうで、それがミャンマーのナヤン鉱山とモゴック鉱山だということ、だから「奇跡の宝石」だ…と教えてくれました。そして、数ミリのルビー、眉間にしわを寄せながら顕微鏡を覗いては、インクルージョンをノートに鉛筆で描き続けていました。モリスのインクルージョンの研究は、そこから始まりました。さて、直径2.5㎜/深さ1.7㎜の素晴らしい色調、輝きは高い透明度と彩度、そしてプロポーションが良いルビー、クオリティスケール上では、美しさ「A」、色の濃淡「#5」、3ゾーンはGQジェムクオリティ(最高品質)です。大切な記念日(アニバーサリー)で使われるジュエリーのワンポイントとして活躍してくれると思います。
ルビーの内包物
天然ルビーは、自然の恵みであり唯一無二の個性を持っています。それぞれの結晶の中に内包されるインクルージョンはそのルビーの個性を表します。またこのインクルージョンは、原産地、処理の有無を判定する際の重要な手がかりとなります。
この記事を書いた人
森孝仁
株式会社モリス 代表取締役社長