モリスルビー23JNM001

 

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モリスルビー23JNM001

カラット 5.65ct
Origin(産地) Myanmar
Size(サイズ) 13.0/8.9/4.9

ルビーの特徴

5ctを超えるジェムクオリティの天然無処理で美しいミャンマー産ルビーは、原産地のミャンマーでも産出は、数年に1個あるかないか?という希少性です。「ベルベットを思わせる優しい赤色…」、紫味を感じさせる素晴らしい色調と高い透明度、そして明るくパッと花が咲いたような彩度の高さが特徴的なルビーです。サイズは、縦13.0㎜/横8.9㎜/深さ4.9㎜とあまり目にしない大きさ、重さは5.65ctとこれもルビーとしては稀にみるものです。このリングが製作されたのは1930年代アールデコ期のモノと推定されますが、ルビーは、少し縦長のクッション型のミックスドカットに丁寧に磨かれています。この大きさのルビーですから非常に慎重な作業であったことは、それぞれのファセットの形、大きさが生地に合わせて少しずつ違うことから分かります。そして脇石であるダイヤモンドの形状も最近では、あまり見ないものです。このルビーを宝石品質判定のクオリティスケール上でみた場合、美しさは「S⁻」、輝きがあり特に美しいもの、色の濃淡は「#5」、品質を3つのゾーンに分けた場合、GQジェムクオリティ(最高品質)です。顕微鏡を使ってこのルビーの内部を観察していくと、ミャンマーのモゴック鉱山産ルビーの特徴的なシルクインクルージョン(ルチルの針状結晶が絹を編んだようにみえるもの)、カルシウムの結晶カルサイトもしくはアパタイトと思われる結晶インクルージョン、そして特徴的な糖蜜状組織と、いつも見慣れている風景が広がります。ルビーのインクルージョンは何百年、何千年経っても全く変わることはありません。以前、700年前に作られた指輪についたルビーのインクルージョンを観た時も、いつも見ているインクルージョンと何も変わらない…経年変化がないからです。このルビーの場合は、前述のシルクインクルージョンがテーブル面から入った光を反射することで、ベルベットのような優しい赤色につながっています。天然無処理で美しいミャンマー産ルビーを専門に取り扱っていて、世界中からルビーの情報が集まるモリスでも、この品質でこのサイズのものは、1年に1~2個あればいい方です。そのくらいの希少性ですので、出会いがすべてです。ご縁があってこの約100年前に磨かれたルビーを尊敬するジュエラーより譲っていただきました。

ルビーの内包物

天然ルビーは、自然の恵みであり唯一無二の個性を持っています。それぞれの結晶の中に内包されるインクルージョンはそのルビーの個性を表します。またこのインクルージョンは、原産地、処理の有無を判定する際の重要な手がかりとなります。

この記事を書いた人

森孝仁
株式会社モリス 代表取締役社長

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