モリスルビー13JL0107
カラット 0.37ct
Origin(産地) Myanmar
Size(サイズ) 4.6/3.9/2.8
ルビーの特徴
バランスの良いプロポーションと明るいピンキッシュな天然無処理で美しいミャンマー産ピンキッシュルビー(ピンクサファイア)は、ミャンマー最北部にあり外国人には、特別な許可が無いと入れないエリアにあり、幻のルビー鉱山と言われているナヤン(Nam-Ya)で発掘された原石をヤンゴンでオーバル型の輪郭とスターのクラウンとステップをつけたパビリオンを合わせたミックスドカットというスタイルに磨きました。サイズは、縦4.6㎜/横3.9㎜/深さ2.8㎜、重さは0.44ct、漂砂鉱床であるナヤン鉱山で産出するルビー(ピンキッシュルビー)としては立派なサイズです。ナヤンでは平均的に0.1~0.3ctの小粒で品質の高いルビーが産出します。宝石品質判定のクオリティスケール上でみた場合、美しさ「B」美しいもの、これは写真で見た時、時計の7時~11時方向の左半分に小さな結晶インクルージョンとシルクインクルージョンが密集したところがあります。透明度は決して低い結晶ではありませんので、結晶の奥から十分に輝きを放っていますが、光の当たり具合で少し、そのインクルージョンが目立つため「B」と判断しました。しかし、このインクルージョンもその内側の姿を顕微鏡で拡大して観て行くと、印象が変わってきます。小さな結晶は、ルビーの類似石として知られるスピネルだと思われます。ナヤン鉱山はレッドスピネルの有名な産地で、現地では「ホットピンク」と呼ばれる蛍光ピンク色に輝くものが有名ですが、そのスピネルの結晶がこのピンキッシュルビーの中で輝いています。インクルージョン(内包物)をキズと呼ぶ方がおられますが、あれは無色透明が良いものだという認識のあるダイヤモンドを観る人の考え方で、ルビーの場合は、破損の原因やと美しさを邪魔するものでない限り、そのルビーの個性として歓迎します。宝石の中に宝石が入っている…大自然の造形美らしい姿は、是非、実物をご覧いただき、それを顕微鏡で覗いていいただきたいと思います。そして、色の濃淡は「#3」、品質を3つのゾーン(GQ/JQ/AQ)に分けるとJQジュエリークオリティ(高品質)になります。
ルビーの内包物
天然ルビーは、自然の恵みであり唯一無二の個性を持っています。それぞれの結晶の中に内包されるインクルージョンはそのルビーの個性を表します。またこのインクルージョンは、原産地、処理の有無を判定する際の重要な手がかりとなります。
この記事を書いた人
森孝仁
株式会社モリス 代表取締役社長