モリスルビー22SR0110
カラット 0.19ct
Origin(産地) Myanmar
Size(サイズ) 3.5/3.0/2.1
ルビーの特徴
ほんの少し紫味を感じさせる素晴らしい色調と高い透明度と彩度、このような高い品質のものを称える呼び方がピジョンブラッドルビーです。ほんの少し首を傾げたようなひょうきんなオーバル型ミックスドカットに磨かれた天然無処理で美しいミャンマー産ルビーは、600年以上ピジョンブラッドルビーを産出しているミャンマー中北部の中山間地域にあるモゴック(Mogok)鉱山で産出されました。ミャンマーにはもう一つ、ナヤン(Nam-Ya)という最北部カチン州にあるルビー鉱山でもピジョンブラッドルビーが発掘されます。ルビーは、ミャンマーの隣国、タイランド、インド、カンボジア、スリランカをはじめ、モザンビークやマダガスカル、最近はアイスランドなど色々なところで産出しますが、他の産地ではピジョンブラッド色のモノは産出しますが、ミャンマー産のように強い蛍光性をもったピジョンブラッドルビー(接触変成岩起源)は見つかっていません。それは約5億年前のカンブリア紀からの堆積岩の生成と約1億年前から始まった大陸移動(超大陸パンゲアの分裂、プレートテクトニクス)によりインドが南極大陸を離れて北上、ユーラシア大陸に衝突したもの)によって地下深く40㎞まで沈み込んだところでマグマと接触して生まれた真っ白い…ほとんど透明な大理石を母岩としてルビーが育つ環境です。比較的に浅いところで結晶する他の産地のルビーとは結晶する環境が、そもそも違うということです。最近、よくみるモザンビーク産は、広域変成岩起源(後者の違う環境)です。さて、今日のルビーは、小粒で、サイズは縦3.5㎜/横3.0㎜/深さ2.1㎜、重さは0.19ct、宝石品質判定のクオリティスケール上でみた場合、美しさ「A」輝きがあり美しいもの、色の濃淡「#5」、品質を3つのゾーンに分けた場合、もちろんGQジェムクオリティ(最高品質)であり、小粒なピジョンブラッドルビー、それは滅多に出会うことはないレベルの素晴らしい品質のルビーだという呼称で、巷ではピジョンブラッドレッド、ピジョンブラッドカラーとかよく似た呼び方が流行っていますが、次元の違う話です。
ルビーの内包物
天然ルビーは、自然の恵みであり唯一無二の個性を持っています。それぞれの結晶の中に内包されるインクルージョンはそのルビーの個性を表します。またこのインクルージョンは、原産地、処理の有無を判定する際の重要な手がかりとなります。
この記事を書いた人
森孝仁
株式会社モリス 代表取締役社長