モリスルビー22SR0096
カラット 0.25ct
Origin(産地) Myanmar
Size(サイズ) 3.8/3.2/2.4
ルビーの特徴
本格的な紫味を帯びた色調と高い透明度と彩度、そして結晶の生地を大切に生地不足の部分を慎重に磨いたため少し歪んだ形のオーバル型、縦横に対する結晶の深さが良いなど、プロポーションが良いために結晶の奥からキラッとした輝き出ています。産出は、中北部の中山間地域にあり600年前からルビーの産地としては世界的にしられるルビー鉱山モゴック(Mogok)です。そして発掘された原石をヤンゴンで研磨しました。サイズは、縦3.8㎜/横3.2㎜/深さ2.4㎜、重さは0.25ctと小粒ですが前述の通り、キラッとするのでサイズ以上の存在感があります。宝石品質判定のクオリティスケール上でみた場合、美しさ「B」美しいもの、本来であれば「A」輝きがあり美しいもの、と判定しますが、このルビーには気になる点があります。写真の1時から2時の方向からテーブル面に向かって原ジュエリーに装着する時にちょうどルビーを留める爪がかかるところに、原石の時から残るフラクチャー(割れ)があります。作業する時は気を付ける必要があるでしょう。パビリオン側まで貫通していないので、破損の原因になるような欠点ではありませんが、ご購入前に確認しておいていただきたいポイントです。色の濃淡は「#4.5」、品質をGQ/JQ/AQの3つのゾーンに分けた場合、JQジュエリークオリティ(高品質)になります。さて、このルビーの特徴を踏まえて、イヤリングやネックレスなど、何か硬いものに当たる可能性が低いジュエリーに仕立てていくのが良いでしょう。このルビーの美しさを純粋に楽しむとしたら本来なら指輪に仕立てるのが良いのですが、身体の中で一番動きが多い「手」に装着するために、あちらこちらでぶつけてしまう可能性が高いのが指輪であり、ジュエリーの中で宝石にとって一番過酷な種類です。古くから残っているアンティークジュエリーのネックレスなどを観ると、ほぼすべてのルビーにはフラクチャーがあります。ジュエリーの構想を考える人は、昔からこの辺りも気を付けて、どのスタイルのジュエリーにどんな宝石を使うのか?しっかりと考えていたことが分かります。
ルビーの内包物
天然ルビーは、自然の恵みであり唯一無二の個性を持っています。それぞれの結晶の中に内包されるインクルージョンはそのルビーの個性を表します。またこのインクルージョンは、原産地、処理の有無を判定する際の重要な手がかりとなります。
この記事を書いた人
森孝仁
株式会社モリス 代表取締役社長