モリスルビー23MY0051
カラット 0.06ct
Origin(産地) Myanmar
Size(サイズ) 2.5/2.5/1.2
ルビーの特徴
小粒でルビーらしい密度の高い赤色が特徴的な天然無処理で美しいミャンマー産ルビーは、同国中北部の山奥にあり歴史的なルビーを産出してきたモゴック(Mogok)鉱山、小さく丸い原石の形を活かし、ラウンド型のブリリアントカットに磨きました。サイズは縦横2.5㎜/深さ1.2㎜、重さは0.06ctと小粒ですが、前述の通りルビーらしい赤色にしっかりと発色しています。ピジョンブラッドルビーが産出するモゴック鉱山、ナヤン鉱山を比較した場合、歴史的に見て約500年前からルビーを産出してきたため、知名度では圧倒的にモゴック産の方が高く、24年前から鉱区として認識されているナヤン鉱山の存在を知る人は少ないのですが、このルビーのような小粒なサイズに限って考えると、ナヤン産ルビーの方が、高品質です。これは、ナヤン鉱山がすべて漂砂鉱床(太古からの地殻変動などにより母岩を離れた原石が土砂の中で揉まれて結晶の弱い部分が削り取られた形で産出する)であることが理由とされています。ダイヤモンドでも一次鉱床(母岩を掘削しながら宝石を探す方法)より漂砂鉱床(二次鉱床)の方が、品質が高いと言われています。その理由は、前述の通り、長い時間をかけて土砂の中で揉まれることでゆっくりと削り取られていくからでしょう。ルビーの母岩は、海の底に堆積したカルシウム分が地下40㎞でマグマと接触して岩石化した接触変成岩です。一般的には大理石と言われる真っ白い岩石です。モゴック鉱山の一次鉱床では、その岩石を掘削してルビーの結晶を探す為、その掘削作業中の衝撃でフラクチャー(割れ欠け)が入ってしまうことが多々あります。このルビーにも顕微鏡で拡大検査した時に、小さなフラクチャーが数か所見られます。作業中に入ったモノかどうか?は分かりませんが、破損の原因になるようなものではないので欠点ではありません。気になる方もおられるかも知れませんので、前もってご覧いただきたいと思います。仕立てる際には、できればネックレスやイヤリングなどの着けている時に、何かに当たりにくいスタイルのジュエリーにすることをおすすめしたいと思います。さてこのルビーを宝石品質判定のクオリティスケール上でみた場合、美しさは「B」美しいもの、色の濃淡は「#6」、品質を3つのゾーンに分けるとJQジュエリークオリティ(高品質)です。
ルビーの内包物
天然ルビーは、自然の恵みであり唯一無二の個性を持っています。それぞれの結晶の中に内包されるインクルージョンはそのルビーの個性を表します。またこのインクルージョンは、原産地、処理の有無を判定する際の重要な手がかりとなります。
この記事を書いた人
森孝仁
株式会社モリス 代表取締役社長