モリスルビー13MR0052
カラット 0.12ct
Origin(産地) Myanmar
Size(サイズ) 3.0/2.8/1.7
ルビーの特徴
素晴しい赤の強い色調と高い透明度と彩度、そして少し歪んだ個性的なハートの形が特徴的な天然無処理で美しいミャンマー産ルビーは、同国の一番北側にあるルビーの公式な鉱山ナヤン(Nam-Ya)でモリスミャンマーの鉱山開発を担当していたイエッチョーが発掘した少し歪な形をした原石をゾーミンチョーが結晶の生地をなるべく大きく残すべく生地不足の凹みを上手く利用してハート型ミックスドカットに磨きました。サイズは縦3.0㎜/横2.8㎜/深さ1.7㎜、重さは0.12ctです。私には、ハート型というよりも矢じりにみえてしまいますが…個性的でいいなと思います。ケルト人の習慣では、アロー(矢じり)の尖った方向を自分の側に向けて指輪をつけると「もう心に決めた方がいます」という意味を持つのですが、これは、もうハートは射抜かれた!ということなのでしょうか?ロマンチックで良いなと思います。歴史的な指輪を観て行くと色々な想いが形になって残っていますが、特に結婚する時に使われたであろう指輪を観て行くと、社会が変わって、文明が発達したからといって、人の気持ちは変わっていないことが分かります。特にルネッサンス期、プロテスタント系の地域で残っている指輪を観ると「愛」を象徴するところにルビーが良く使われていますし、そうでない場合もエナメルなどでハートの形に赤いマークをつけているものがありました。ハートのマークと言えば、日本人の私などは「女の子」が好きなマークというイメージがあり、男性がハートのマークを使うのは少し恥ずかしい気になりますが、それはおじさんの感覚です。ルネッサンス期の男性は、結婚指輪に堂々とハートのマークや、ルビーをつけて女性にプロポーズしていたようです。少し前の時代の指輪を参考にしてメッセージを伝えることも大切だと思います。さて、このルビーを宝石品質判定のクオリティスケール上でみた場合、美しさ「A」輝きがあり美しいもの、形がよければ「S」になる美しさです。そして色の濃淡は「#6」、この大きさではもっとも濃い水準になりますから好みが分かれるかも知れません。そして品質を3つのゾーンに分けた場合、堂々のGQジェムクオリティ(最高品質)です。リカット(再研磨)して形を整えることはできますが、希少な天然無処理で美しいルビーのそれも、ジェムクオリティです。そのまま使っていただきたいと思います。
ルビーの内包物
天然ルビーは、自然の恵みであり唯一無二の個性を持っています。それぞれの結晶の中に内包されるインクルージョンはそのルビーの個性を表します。またこのインクルージョンは、原産地、処理の有無を判定する際の重要な手がかりとなります。
この記事を書いた人
森孝仁
株式会社モリス 代表取締役社長