ダイヤモンドMD0045
- Carat(重量) 0.01ct
- Size(寸法) 1.7mm
- Quality (品質) GEM( G – VS )
- Fluorecence(蛍光性) NONE
ダイヤモンドの特徴
今日は朝から曇り空。夕方には雨が降る予報です。さて「今日のダイヤモンド」の個性について語る前に今日は、58面体にカットされたラウンドブリリアントカットの品質の見分け方についてお話させていただきます。ダイヤモンドの品質の決め手は「輝き」です。無色透明な原石に、クラウン(ファセットカットされたダイヤモンドの横から見た時のガードル(カットされた宝石の最も外周に当たる部分/クラウンとパビリオンの境界線)より上の部分。クラウンは冠・かんむりを表します。)とパビリオン(ファセットカットされたダイヤモンドを横から見た時のガードルより下の部分)をつくり、小さな面を取って、バランスの良いモザイク模様を引き出します。ダイヤモンドは輝きと七色の分散光、ダイヤモンドを動かした時に煌めくかどうかが品質判定のポイントになります。それでは、「今日のダイヤモンド」をルースケースから取り出して特徴を観ていきます。「今日のダイヤモンド」は、2㎜に満たない直径1.7㎜の極小さなメレー・ダイヤモンドです。テーブル面(ダイヤモンドの一番上にある8角形の平らな面)に見える正方形の形がやや内ぞりになっているため、引き締まった印象を与えてくれます。小さいながらもダイヤモンドの内側から放たれる強い輝きと七色の分散光のバランスもよく、とても美しい輝き方をするダイヤモンドです。カラーグレードは、ほぼ無色のGカラー。クラリティグレード(透明度)はVSクラス。熟練の鑑定士が10倍に拡大して特徴(個性)等が発見できる程度のため、肉眼で確認することは難しく、「今日のダイヤモンド」も肉眼ではインクルージョン(内包物)をみつけることはできませんでした。そこで顕微鏡で80倍に拡大してダイヤモンドの内側の世界を覗いてみることにしました。するとダイヤモンドをフェイスアップで見ると、テーブルファセットとスターファセット(テーブルファセットに接した8つの三角形のファセット)の間に、極小さなフラクチャー(ワレ)を発見しました。このインクルージョンは、表面よりも深い位置に存在するため、耐久性に影響を及ぼすことは、ほぼありません。ダイヤモンドが今の形に結晶するまでの歴史の中で生まれたフラクチャーです。ダイヤモンドの来歴を想像すれば、存在しても当たり前ともいえる個性の一つだと思います。