モリスルビー23MY0080
カラット 0.05ct
Origin(産地) myanmar
Size(サイズ) 2.5/2.5/1.3
ルビーの特徴
色の濃淡の視点で観るととても色の濃い天然無処理で美しいミャンマー産ルビーは、ホーステールと呼ばれるヒマラヤ山脈の麓にある特殊な場所にある漂砂鉱床、ルビー鉱山で発掘された小粒で丸く色の濃い原石をラウンド型のブリリアントカットに磨きました。サイズは、縦横2.5㎜/深さ1.3㎜、重さは0.05ctです。直径2.5㎜の寸法と深さ1.3㎜の割合については、あと0.1㎜深いともう少しキラキラとした輝きが出た可能性もありますが、ここが天然無処理の原石の難しいところです。直径を2.3㎜にして調整するのは、100年ぐらい経った時にリカット(再研磨)する時で良いでしょう。このルビーの品質と大きさの関係をしっかりと見て作業できています。潜在力はフルに発揮できています。小粒なルビーの場合は、色の濃さを考慮しながらキューレットの角度を調整する難しさがあります。さて、このルビーを宝石品質判定のクオリティスケール上でみた場合、美しさ「A」輝きがあり美しいもの、下の顕微鏡を使ってこのルビーの内包物を拡大した写真をご覧いただきたいのですが、シルクインクルージョン(ルチルの針状結晶が絹を編んだように見える)、そしてドロマイト(苦灰石)と考えられるカルシウムの結晶が確認できます。このルビーの産地であるナヤン、そしてもう一つ白雲石灰岩を母岩として育つモゴック鉱山で産出するルビーにはよく見られるインクルージョンで、母岩の成分がルビーの中で結晶したものと考えられています。アメーバのように歪んでかわいい形になった結晶インクルージョンもルビーの中ではよく見られるますが、その場合はアパタイト(燐灰石)であることが多いのが不思議です。角ばった結晶の形で内包されている時はカルサイト(方解石)の形で入ります。なぜなのか?か、良く分かっていません。同じカルシウムの結晶でもルビーに内包される時の環境の違いなのでしょう。大自然の造形美らしい深さを感じます。そして、色の濃淡は「#6」大きさを考慮すると少し濃い感じのする方も居られるかも知れません。1ctを超える大きさのルビーとは、クオリティスケール上での見方を調整する必要があります。そして品質を3つのゾーンに分けるとGQジェムクオリティ(最高品質)です。まずは、手の上に乗せてみて「好きかどうか?」をしっかりと感じていただきたいと思います。そして品質の説明をお聞きください。好きだったルビーがGQだった…比較するとJQジュエリークオリティよりも高価になってしまうのですが…それは、好きだから…仕方ないと理解してください。
ルビーの内包物
天然ルビーは、自然の恵みであり唯一無二の個性を持っています。それぞれの結晶の中に内包されるインクルージョンはそのルビーの個性を表します。またこのインクルージョンは、原産地、処理の有無を判定する際の重要な手がかりとなります。