本物の宝石ルビーはどれ?ミャンマー産天然無処理ルビーとは?

「ルビーという名前だから、どれも同じだろう」と考える人もおられますが、

ルビーという名前がついている商品には、色々な種類のものがあります。

ルビーの歴史は長く、また人気が高かったことから、数多くの種類のものがルビーとして世の中に出回っています。

「宝石ルビー」だと思っていたが「赤いガラス」や「赤いプラスチック」であったとか、ルビーに似せた人工合成石ということもあるかも知れません。

この記事では、本物のルビーが知りたい「宝石ルビー」と「その他のルビー」の違いについて解説していきます。

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本物のルビー特別な宝石【天然無処理のミャンマー産ルビー】

【宝石ルビー】と呼ばれるに相応しいルビーは、世界で最も品質の高いルビーが産出されることで知られてるミャンマー産のルビーです。

モゴック(Mogok)地方、また2000年から正式に鉱区として認められた最北部カチン州にあるナヤン(Nam-Ya)地方も同じように高品質のピジョンブラッドルビーを産出しています。

現段階では、鑑別書では、「モゴック産またはナヤン産」というように表示されています。

この2か所からピジョンブラッドルビーが産出します。その色彩と透明度は他の産地と比較しても群を抜いています。

ミャンマー産ルビーが特別である理由は、結晶した環境にあります。

結晶した環境の違いついてはこちらで詳しく解説しています。

さまざまな地球の活動が奇跡的に揃ったことにより、ミャンマー産ルビーを特別な存在にしています。

宝石ルビーはクロムの多いところで結晶化する

赤い色

ここでは、ピジョンブラッドルビーの条件について解説します。

ピジョンブラッドルビーの条件の一つであるフローレッセンス(蛍光性)は、ルビーの赤色に関係する元素が関係しています。

着色要因であるクロム(Cr)と鉄(Fe)の割合は、地表から15㎞~20㎞までは、鉄が多く、20㎞以深ではクロムが多い地層です。

ミャンマー産ルビーは、地下40㎞の深いところクロム(Cr)の多いところで結晶したため、鉄分がほとんど含有されておらず、ほぼクロムだけで赤く発色します。

ミャンマー産ルビーが紫外線に強い蛍光反応を示すのは、この微量元素の割合の違いによるものです。

逆に、鉄を多く含む産地のルビーは、その蛍光反応が弱い、または全くありません。

その特別な蛍光性を持つルビーをピジョンブラッドと呼び、ピジョンブラッドルビーはミャンマー以外では見つかっていません。

宝石ルビーではない。よく似たものが起こす悲しい連鎖

相性のいいルビー

ルビーの歴史は長く、また人気が高かったことから、数多くの種類のものが商品名「ルビー」として世の中に出回っています。

現在も、ルビーという名前がついている商品には、色々な種類のものがあり、その種類によって価値は大きく違います。

良く違いがわからず、価値の高い「宝石ルビー」だと思って購入すると、大切な人に贈ったものがルビーに似せた人工合成石かも知れませし、天然ルビーであっても、人為的に処理をされて美しさが改良されたモノかも知れません。

後からニセモノであったと分かったらプレゼントした側だけでなく、受け取った側も思い出が壊れてしまいます。

色々と種類のある中から、自分が欲しいものを選ぶときは購入前に宝石品質判定を使って、手に入れる目的に合うルビーを探してみましょう。

ルビーを手に入れる目的と、それに合ったルビーの種類

前の記事では大切な方への贈り物にするためのルビーでしたが、その他にもルビーを手に入れる目的は様々あります。

  1. 長く楽しんで受け継ぐ、または手放す時に交換価値(資産性)のある本物の宝石ルビーを探す
  2.  ファッションの一部として使って楽しむためにルビーを探す
  3. 時計の軸受けなど、素材、部品としてルビーを探す

1 の場合であれば天然無処理で美しいミャンマー産ルビーということになります。

2 の場合は、人工合成石や類似石、模造石でも美しいものであれば十分ですが、天然ルビーが良い場合は、加熱処理など人為的に美しさを改良したルビーが良いでしょう。

3 の場合は、人工合成石(ルビー)が良いでしょう。天然ルビーより品質管理がし易いためです。

宝石ルビーだからこそできること

ルビーは着けている人をその赤い輝きで勇気づけてくれ、ルビーは何十年も着けていると着けている人のアイコンのような存在になっていきます。

ルビーの最大の効果を感じる瞬間は、いつか受け継がれる時がきた時に、ルビーに込められた「受け継がれる思い出」だと分かった瞬間です。

ルビーを含めた宝石は経変変化がありません。

大切に気を付けて使っていれば何百年経っても同じ姿で残り続けます。

私たち人間には、寿命があり、どんな若い人でもいつかは「さようなら」する時がやってきます。

その時に、苦楽を共にし、思い出がたくさん詰め込まれたルビーの指輪は特別な存在になっているはずです。

スマホを世界に広めたアップルの創業者スティーブ・ジョブスは、「あの世に持って行けるものは、ポジティブな思い出だけだ」と言い残したとされます。

人生の目的が「ポジティブな思い出」をつくることだとしたら、ルビーの指輪は、その「思い出カプセル」です。

いつか受け継がれる時がきた時に、プロの宝石商が観るタイミングがあります。

例えば、指輪であれば、サイズを合わせる、ジュエリーを磨きなおして新品のように戻す作業などです。

また仕立て直して構想(デザイン)を変えることもあります。

その時に、プロのジュエラーは必ずそのルビーの品質をみます。

枠から宝石を外す前にキチンと品質判定しないと信用問題になることがあるからです。

ルビーと思って使っていたけど、実は人工合成石だったなどの問題は良くあります。

お預かりする前に分かっておかないと大変なことになります。

人工合成石とルビーを入れ替えたとのではないか?と疑われるからです。

その時にもし、「このルビーは天然無処理で美しいミャンマー産のものです。~千万円で譲ってもらえませんか?」とプロのジュエラーにオファーされたとしたら、手放さなくても嬉しいはずです。

そして、受け継がれる側、受け取る側の人も、高価な宝石であると分かって気分が悪いはずはありません。

大切な人にプレゼントされたものだったとしたら、その人との思い出がキラキラと輝きだすはずです。

加えて、プレゼントした人は、誇らしいはずです。

その方は、そのルビーの中で思い出として生き続けるのです。

ルビーの最大の効果は「受け継がれる思い出」であり、それが分かった瞬間です。

宝石ルビーと共に「受け継がれる思い出」

夫婦円満

宝石ルビーだからこそ得られる最大の違いは、「受け継がれる思い出を残せること」です。

平均して1つの宝石は、30年くらいで持ち主を変えると考えられています。

世代交代によって受け継がれるか、またはオークションなどの還流市場で販売されます。宝石は古くならないからです。

天然無処理で美しいミャンマー産ルビーの1ctを超えるような特別な品質の宝石は、同じように経年変化の無い土地と同じように人から人へ受け継がれ、その価値を保存していきます。

ジュエリーの貴金属でつくられた枠の部分は、長く使っていると摩耗や変形など劣化した場合は、枠から外され、また別の枠に装着されますが、ルビーはそのままです。

思い出カプセルとして受け継がれていくのが宝石ルビーと他のルビーとの最大の違いです。

まとめ

この記事は、「宝石ルビー」と「その他のルビー」の違いについて解説してきました。

宝石ルビーは本当に美しい自然の産物として、かけがえのない宝物としてより、広くより多くの人に愛されるものになり、受け継ぎがスムーズになるようにこれからも、日頃からメンテナンスをしていきたいです。

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