婚約指輪の宝石として伝統的に愛されてきたルビー

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永遠を誓う指輪として一番ふさわしい「愛の石」ルビー

婚約指輪や結婚指輪はいつから存在するのか、どうして必要なのか。その価値を知ることで、愛する人を、そして指輪への想いがより深いものに。

ブライダルリングの歴史をたどる連載コラムの最初のテーマは、“婚約指輪の始まり”について。これまでに常識だと思っていた前提や価値観にとらわれずに、史実をひも解くことで見えてくることがあります。

愛する人へ捧げる指輪として選ばれてきた天然のルビー

プロポーズの言葉とともに、不変の愛の証として贈られる婚約指輪(エンゲージリング)。

婚約指輪といえばダイヤモンドというのが現代の常識になっていますが、その歴史は意外にも浅く、史実をひも解いていくと、婚約指輪の宝石として選ばれていたのはルビーが始まりだったことが分かってきました。

ルビーが愛の証として贈られるようになったのは、日本の歴史でいうところの鎌倉時代までさかのぼり、ヨーロッパ王室の文化が始まりです。

その当時の宝石にはお金以上の価値が与えられていて、婚約指輪を贈ることは貯金通帳を手渡すこと、つまり“財産のすべてを託すから結婚してください”という覚悟を持って行われてきました。

“あなたと結婚したいという想いは本気です”という気持ちの表れとして、宝石のなかでも人を魅了する美しさを持つ石であり、希少性の高いルビーが選ばれていたのです。

ルビーはもともと「生命」「勝利」をもたらす軍神の石として崇められていましたが、王が未来の妻となる女性に贈り物として捧げてからは、「愛」を表すようになり、現代に至っています。

技術の進化・時代の流れとともに台頭してきたダイヤモンド

結婚石としての長い歴史がありながら、時代が進むにつれてルビーの地位が脅かされてしまったのはなぜなのでしょう。

ルビーは、代々王様が愛した石として不動の地位を築いてきましたが、あまりにも知名度が高かったために昔から人工的によく似たものが作られ、市場で売られてきた歴史があります。

人工合成石は、日本の明治時代はルビーとして販売されていました。日本に輸入された多くのルビーは、この人工合成石です。

その後、宝石の鑑別技術の発達により人工合成石は宝石の定義から外れているために宝石ルビーとは呼ばなくなりました。

宝石の定義とは、美しく希少で経年変化がないものです。結局、人工合成石は購入する時は高価であったのに、売る時は0円です。

それがルビーだけでなく、日本の宝石文化の進化を妨げしまったんだと思います。今でも日本では宝石には価値があってないようなものといえます。

ルビーは希少な鉱物で、採掘される量はダイヤモンドの200分の1にも満たないほど少なく、偶然に偶然を重ねて初めて採掘される奇跡の石。

地位が低くなったのではなく、無処理の天然石ルビーを手に入れることが難しかったために、一般市民が手に入れることができなかったことが大きな理由として考えられます。

今でもロイヤルファミリーなど特別な人々はルビーを婚約指輪として贈ります。高円宮典子様に贈られた指輪もルビーです。

大切な思い出をいつまでも変わらぬ姿で保存してくれるカプセルのような存在が宝石ルビーです

ルビーは結婚指輪や記念日(アニバーサリー)で贈るジュエリーにおすすめです。

アニバーサリーといえば、忘れたくない想いを形にして残すことであり、それを日本語では記念といいますが、大切な思い出をいつまでも変わらぬ姿で保存してくれるカプセルのような存在が、モリスでは天然無処理で美しいミャンマー産ルビーであり、「宝石」なのです。

いつか受け継がれる時に、プロが見たら「天然無処理で美しいミャンマー産ルビーじゃないですか!」「譲ってください!」と言うことでしょう。その時に、思い出がキラキラと輝きだすはずです。宝石の定義は、美しく、希少性が高く、経年変化のない天然の石です。安心して、「好きなルビー」「相性のいいルビー」を選んでください。

 HISTORY

ミャンマー産天然無処理ルビー専門店モリス

モリスは、ミャンマー産の天然無処理で美しいルビーをお届けするジュエラーとして、2000年に創業。扱うルビーはミャンマー産の天然無処理ルビーのみ。ルビーの品質は原石で決まります。美しい原石は、極端に希少性が高いため、一般的に流通するルビーは、美しさの改良を目的とした人為的な処理がされています。モリスは、「美しく」「希少で」「経年変化がない」という宝石の定義にのっとり、人為的処理を一切していないルビーだけを、IDナンバー、品質保証書と共にお届けしています。

何百年も変わらない姿で輝き続けるモノは、宝石以外にあるでしょうか?経年変化が無い宝石ルビーは、持っていた人のことを伝えながら受け継がれていく「文化遺産」です。

人類最古の文化の一つとされる宝石は、化学技術の発達とともに増えている、人為的な技術で量産された、いわゆる商業的なものと区別されなければならないと考えます。

「受け継がれるときに宝物として誇りに思えるルビーでありたい」自らが責任を持って品質判定し、保証する為にトレーサビリティを確立しましたが、将来の宝石文化を考え、そのデータをスイスや米国の宝石研究所と共有しています。処理の有無、産地同定の研究に重要な天然無処理のインクルージョンデータの共有は高い評価を得ています。

モリスルビーは現在、米国のオークションSotheby’sでの出品販売率100%を誇っています。出品事例では、専門家評価30,000USD~50,000USDのところを125,000USDで落札され、同社の専門家評価(high estimate)を150%超越することができました。

「Sotheby’s」は最も高いグレードのオークションで、それに評価を得たことは国際的な評価をモリスルビーが受けたことになります。

スイスのGubelin Gem Lab(グべリン・ジェム・ラボ。1923年に設立された世界最古のプライベート宝石研究機関)です。困難とされる原産地証明も発行しており、後述する高級美術品オークションのSotheby’s(サザビーズ)でも、同研究所と同等の水準の分析結果報告書の添付が義務付けられています。

モリスルビーは同研究所から、ミャンマー産天然無処理ルビーのデータ蓄積に貢献したことについて感謝状をいただいています。産地情報の明らかな天然無処理ルビーのデータが蓄積されることは、将来のルビー還流市場の基盤になると信じています。

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