モリスルビーのシンギュラリティカット
シンギュラリティとは、世に一つしか存在しないという意味です。宝石を見つけて、それを持つことしかできなかった太古の人類は、そのうち研磨する方法を見つけ、形を変えることができるようになっていきました。産業革命の時代を機に、自然の造形美であり、硬くて形を変えられないモノの代表格であった宝石の形も人間は変えられるようになりました。
技術が発達したことで我々は地球の資源を色々な分野に使えるようになり、その恩恵を得ました。人間がつくった政府の許可があれば、資源が使えるのです。まるで地球は、人間の持ち物だと言わんばかりに、人間がつくった政府の許可があれば、資源が使えるようになりました。しかし、私たちの世代は、「省エネ世代」。無限だと思っていた母なる地球の資源は、実は有限であり、このまま人類が資源を消費し続けると、私たち自身の存続が危ぶまれることに気づいた世代です。そういう時代に、私たちは宝石の研磨は、何を大切にしたら良いのだろうか?自分達の作業しやすい(ジュエリーの枠に装着しやすい形)、小さくなっても形を変えることだろうか?と考えました。
人の技術の正確さを競いあった時代から、自然の造形美を伝えるために
モリスはルビーのことを、鉱山でルビーの採掘をして、天然無処理で美しいルビーの原石、いわゆる加熱などの人為的な処理をしなくても最初から美しい原石は「自然の造形美」、限りある地球の資源のシンボルであると感じました。最小限の作業で、その自然の造形美を伝えたいと生まれたのがモリスルビーのシンギュラリティカット。人が決めていた宝石の形を、自然が決める。私たちは磨くだけだという「振り子の方向が逆転した一瞬」そして、そのルビーが世の中に一つだけだという意味をこめて「シンギュラリティカット」という名前にしました。人の技術の正確さを競いあった時代から、自然の造形美を「絶対的な形」と捉えて、それを磨く、より美しい姿にして、次の世代へ受け継ぐ…という人の感性が、いずれ地球をキレイにしていくかも知れない。宝石文化の始まりは、母なる地球、宇宙の法則を人間が崇めるところから始まったのだから。
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