ルビーが紫っぽいのはなぜ?【色の正体を専門店が解説】

ルビーの指輪や商品写真を見て、「思っていたより紫っぽい」と感じたことはありませんか。

赤いはずのルビーが紫がかって見えると、偽物ではないか、価値が低いのではないかと不安になる方も多いです。

実はこの紫みは、ルビーが持つ自然な個性のひとつです。光源や産地によって、赤から紫赤まで幅広い色調が存在します。

この記事では、紫っぽいルビーの正体や価値、パープルサファイアとの違いを、ルビー専門店の視点から分かりやすく解説します。

古希祝いの贈り物にルビーという選択肢

紫っぽいルビーには、写真だけでは伝わらない美しさがあります。また、紫っぽいルビーは古希のお祝いや贈り物にも選ばれている色味です。

古希祝いや紫っぽいルビーについてはこちらをご覧ください。

モリスルビー代表取締役 森孝仁
森 孝仁
株式会社モリス 代表取締役

天然無処理ミャンマー産ルビー専門店「モリスルビー」代表取締役。ルビーの原産地ミャンマーの鉱山から、ジュネーブ、ニューヨークの高級美術品オークション、サザビーズまで、ルビーの事ならすべて守備範囲の専門家。モリスルビーは、東京銀座、京都三条で展開しています。

目次
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紫っぽいルビーとは?(色の正体を解説)

紫っぽい色調のミャンマー産ルビー

紫っぽく見えるルビーは、偽物でも品質が劣るものでもありません。クロムの含有量や光の当たり方によって生まれる、ルビーならではの自然な色の個性です。

まずは、紫みが生まれる仕組みと、光による見え方の変化について解説します。

紫っぽいルビーは偽物ではない

紫っぽく見えるルビーは、偽物や質の悪い石ではありません。

ルビーはコランダムという鉱物の中で、赤色が強く出たものを指します。赤の中にわずかな紫みを含む個体は珍しくなく、天然ルビーが持つ自然な色幅のひとつです。

「赤くないから偽物」と判断するのではなく、色の濃淡や透明度、輝きなど総合的な品質で見ることが大切です。紫みの有無だけで価値を判断することはできません。

発色の原因はクロムと光源

ルビーの赤色は、結晶中に含まれるクロムという微量元素によって生まれます。

クロムの量や結晶構造のわずかな違いによって、赤の中に紫みが混ざって見えることがあります。これに加えて、見ている場所の光源も色の印象を大きく左右します。

同じ石でも、太陽光・白熱灯・蛍光灯のどれで見るかによって、赤みが強く見えたり紫みが強調されたりします。石そのものの個性と、光という外的要因の両方が関係しているのです。

多色性で見え方が変わる仕組み

ルビー内部のシルクインクルージョン

ルビーには、見る角度によって色の濃淡や色調が変わる「多色性」という性質があります。この性質も、紫っぽく見える理由のひとつです。

モリスが取り扱うナヤン産ルビーの中には、紫味を感じさせるピンキッシュな色調が特徴です。白熱灯の下では真っ赤な輝きに変わり、蛍光灯の下ではやや紫味が強調されるなど、光源によって表情を変えます。

このように、天然ルビーは光源が変わるたびに違う表情を見せてくれます。光源によって色の変化を楽しめるのもルビーの天然石ならではの魅力です。

紫っぽいルビーとパープルサファイアの違い

ルビーの原石

紫っぽいルビーを見て、「これはパープルサファイアではないか」と疑問に思う方も少なくありません。

実はルビーとサファイアは、同じ鉱物グループに属する兄弟のような関係にあります。ここでは、両者を分ける基準を解説します。

コランダムの中での境界線

ルビーとサファイアは、どちらもコランダムという同じ鉱物です。含まれる微量元素によって色が変わり、赤みの強いものがルビー、それ以外の色がサファイアと呼ばれます。

紫っぽいルビーとパープルサファイアの境目は、実はかなり微妙です。赤が主体であればルビー、紫や青が主体であればサファイアと判断されますが、その境界はグラデーションのようになっています。

見た目だけで完全に判別するのは専門家でも難しく、明確な線引きには鑑別が必要になります。

鑑別機関はどこで判断するか?

ルビーかサファイアかは、最終的に宝石鑑別機関が色調・彩度・明度を専門的に分析して判断します。

GIAやスイスのGübelin Gem Lab(グベリン宝石研究所)、中央宝石研究所などの有力機関では、赤みの占める割合が一定の基準を超えているかどうかで名称を決定します。

そのため、購入時に「本当にルビーなのか」が気になる場合は、鑑別書の有無を確認することが確実な方法です。

ルビーとサファイアの違いについては、以下の記事でも解説しているので参考にしてみてください。

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紫っぽいルビーの価値は低い?

ルビー紫っぽい

ルビーの色が紫寄りだと、「価値が下がるのでは」と心配になる方もいると思います。

しかし価値を決めるのは色味だけではありません。ここでは、価値評価の基準と鑑別書の見方を解説します。

色の濃淡と価値評価の関係

ルビーの価値は、色味だけでなく透明度・輝き・インクルージョンの状態など複数の要素で総合的に決まります。

一般的に、濃く鮮やかな赤(ピジョンブラッドと呼ばれる色調)は最高級とされますが、紫みを帯びた明るめの色調にも独自の魅力と需要があります。明るいルビーを好む方にとっては、むしろ理想的な色味です。

紫っぽいというだけで価値が一律に下がるわけではなく、石全体の品質を見て判断することが大切です。

鑑別書での表記の見方

宝石の鑑別書には、宝石の種類や、処理の有無、色調に関する専門的な内容が記載されます。

天然無処理かどうか、産地はどこかといった情報は、色味よりも価値に直結する重要な項目です。

購入前に鑑別書の内容や各店舗の品質保証書などを確認することで、色の印象だけに左右されず、正確な価値を把握できます。

本物のルビーの見分け方や鑑別書の見方については、以下の記事もあわせて参考にしてみてください。

光源によって色が変わって見える理由

原産地を見分ける方法

「さっきまで赤かったのに、場所を変えたら紫っぽく見えた」という経験がある方もいるのではないでしょうか。

これはルビーが光に敏感な性質を持つためです。ルビーの光源ごとの見え方の違いを解説します。

白熱灯と蛍光灯での違い

ルビーは光源によって色の見え方が大きく変わる宝石です。

黄色味の強い白熱灯の下では赤みが強調され、鮮やかな真っ赤な輝きに近づきます。一方、蛍光灯やLEDなど青白い光の下では、紫みがやや強調されて見える傾向があります。

同じ石でも見る場所によって印象が変わるのは、変色や劣化ではなく光の性質による自然な現象です。

白熱灯と蛍光灯での違いについてもっと知りたい方は、「ルビーの蛍光性とは?」の記事を参考にしてみてください。

ピジョンブラッドとの光源感度の違い

最高級品とされる「ピジョンブラッドルビー」は、実は光源への感度が非常に高いという特徴があります。

曇った日の自然光の下では神秘的な輝きを見せる一方、蛍光灯の下では彩度が落ちて残念な印象になることもあります。

対して紫みのある明るめのルビーは、光源が変わってもそれぞれの光の下で魅力的に輝く傾向があります。

ルビーのピジョンブラッドについては気になる方は、以下の記事も参考にしてください。

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紫っぽいルビーが似合う人・選び方

還暦夫婦

紫っぽいルビーは、派手すぎない上品な印象から、幅広い方に選ばれています。

ここでは、どのような方に似合うのか、選ぶ際のポイントを紹介します。

ブルーベースの肌に馴染む理由

紫みのある赤は、パーソナルカラーでブルーベースに分類される方の肌に自然に馴染みやすい色味です。

鮮やかすぎる赤は華やかさが強く出る一方、紫を帯びた深みのある赤紫は、肌をより上品に引き立てます。「赤いジュエリーは派手で気恥ずかしい」と感じていた方にも取り入れやすい色調です。

自分に似合うか不安な場合は、実際に肌に当てて確認することをおすすめします。

日常使いしやすい落ち着いた赤紫

紫みのあるルビーは、指輪・ネックレス・ピアスいずれのジュエリーでも取り入れやすい色味です。

派手すぎないため普段使いのジュエリーとしても浮きにくく、フォーマルな場面にも自然に馴染みます。

「特別な日だけでなく、普段から身につけたい」という方に向いている色です。

古希のお祝いには紫っぽいルビー

紫みを帯びたルビーは、古希のお祝いカラーである紫と自然に調和する色味です。

70歳という人生の節目に贈る一生ものジュエリーとして「紫っぽいルビー」が選ばれています。

古希のお祝いに関して詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

紫っぽいルビーに関するよくある質問

見分け方

紫っぽいルビーについてよくある質問をまとめました。購入や贈り物を検討する際の参考にしてみてください。

  1. ルビーが紫っぽく見えるのはなぜか?
  2. 紫っぽいルビーは変色している?
  3. 紫っぽいルビーは加熱処理されている?
  4. 紫っぽいルビーとパープルサファイアは見分けられる?
  5. 紫っぽいルビーに呼び方はある?
  6. 産地によって紫みの出方は異なる?
  7. ルビーインゾイサイトやスタールビーにも紫みがある?
  8. 紫っぽいルビーはどのジュエリーがおすすめ?
  9. 紫っぽいルビーは自分に似合うか?
  10. 赤紫の宝石はルビーと呼んでよいか?

質問①:ルビーが紫っぽく見えるのはなぜか?

ルビーが紫っぽく見えるのは、結晶に含まれるクロムの量や光源の違いによる自然な現象です。

天然ルビーは石ごとに色の個性があり、赤の中にわずかな紫みを含む個体は珍しくありません。加えて、見ている光源が白熱灯か蛍光灯かによっても印象が変わります。

偽物や不良品を意味するものではなく、天然石ならではの色幅のひとつです。

質問②:紫っぽいルビーは変色している?

紫っぽく見えることは、変色や劣化ではありません。

天然ルビーの色は結晶構造に由来するため、時間の経過で色が変わることは基本的にありません。光源を変えたときに紫みが強調されて見えるのは、光の当たり方による一時的な見え方の違いです。

同じ石を別の照明の下で見ると、赤みが強く感じられることもあります。石そのものの性質が変化しているわけではありません。

質問③:紫っぽいルビーは加熱処理されている?

紫みの有無と加熱処理の有無は、直接関係するものではありません。

加熱処理は色や透明度を改善する目的で行われる一般的な処理方法ですが、紫っぽい色調は天然無処理の状態でも見られます。処理の有無を知りたい場合は、見た目ではなく鑑別書で確認することが確実です。

処理の有無によって価値は大きく異なるため、購入時は証明書の確認をおすすめします。

質問④:紫っぽいルビーとパープルサファイアは見分けられる?

見た目だけでの判別は難しく、最終的には鑑別機関の分析による判断が必要です。

ルビーとサファイアはどちらもコランダムという同じ鉱物で、赤みが主体であればルビー、紫や青が主体であればサファイアとされます。ただしその境界は明確な線ではなく、グラデーションのように連続しています。

正確に知りたい場合は、鑑別書の取得や直接店舗での確認をおすすめします。

質問⑤:紫っぽいルビーに呼び方はある?

紫っぽいルビーは、赤紫・パープルレッド・バイオレットレッド・ワインレッド・バーガンディなど、さまざまな呼び方をされることがあります。

これらは正式な鑑別上の分類名ではなく、色の印象を表現するための通称です。中には「パープルルビー」という呼び方をされることもありますが、いずれも鮮やかな赤に紫みが混ざった色調を指しています。

呼び方が違っても、指しているのは同じ系統の色味であることが多いです。

質問⑥:産地によって紫みの出方は異なる?

ルビーの色調は産地によって傾向が異なります。

ミャンマー産のルビーは、紫みを帯びた深みのある赤が見られることで知られており、特にナヤン産と呼ばれる鉱区の石にこの色調が多く見られます。モザンビーク産やスリランカ産のルビーにも紫がかった色調は存在しますが、発色の傾向は産地ごとに異なります。

同じ紫っぽいルビーでも、産地によって色の個性が変わる点は知っておくとよいでしょう。

質問⑦:ルビーインゾイサイトやスタールビーにも紫みがある?

ルビーインゾイサイトやスタールビーの紫みは、宝石質のルビーの色調とは性質が異なります。

ルビーインゾイサイトは、緑色のゾイサイトの中に赤紫っぽいルビーが共生した鉱物で、主にパワーストーンとして扱われます。スタールビーは、内部のインクルージョンによってスター効果が現れる変種で、透明度よりも星状の輝きが特徴です。

本記事で解説している紫っぽいルビーは、透明度の高い宝石質のルビーを指しています。

質問⑧:紫っぽいルビーはどのジュエリーがおすすめ?

紫っぽいルビーは、指輪・ネックレス・ピアスいずれのジュエリーでも取り入れやすい色味です。

派手すぎない色調のため、指輪であれば普段使いのアクセントとして、ネックレスであれば顔まわりに上品な華やかさを加える形で選ばれています。

ピアスやイヤリングは、サイズを気にせず取り入れやすい点が魅力です。使う場面や好みに合わせて、自分の好きなジュエリーを選ぶことをおすすめします。

質問⑨:紫っぽいルビーは自分に似合うか?

紫みのある赤紫は、ブルーベースの肌に馴染みやすい傾向があります。

鮮やかな赤は華やかさが強く出やすいのに対し、紫を帯びた色調は落ち着いた印象を与えるため、赤いジュエリーに抵抗があった方にも取り入れやすい色味です。

似合うかどうか不安な場合は、実際に肌に当てて確認するか、専門店で相談することをおすすめします。

質問⑩:赤紫の宝石はルビーと呼んでよいか?

赤みが主体であれば、赤紫の宝石もルビーと呼ばれます。

コランダムの中で赤色が強く出たものがルビーとされるため、赤の中に紫みが混ざっていても、赤みが優勢であればルビーに分類されます。

紫が主体になると、サファイアとして扱われる場合があります。正確な分類を知りたい場合は、鑑別書または専門店での確認が必要です。

紫っぽいルビーをモリスで見る

紫っぽいルビーは、天然無処理のルビーが持つ自然な色の個性であり、光源や産地によって多彩な表情を見せてくれます。

写真や画面越しでは伝わりきらない色味や輝きも多いため、実際に手に取ってご覧いただくことをおすすめします。

ミャンマー現地での知見と実績

モリスルビーは、天然無処理のミャンマー産ルビーを専門に扱う宝石店です。

現地の鉱山で採掘したルビー原石のインクルージョン顕微鏡写真データを5万石以上保管しており、世界最大規模のデータベースとして蓄積しています。

このデータベースは、世界最古の宝石研究機関であるスイスのGübelin Gem Lab(グベリン宝石研究所)の研究に貢献し、2017年に同機関から感謝状を受け取りました。

現地での知見に裏付けられた専門性が、モリスの強みです。

天然無処理へのこだわり

現在市場に流通するルビーの大部分は加熱処理などが施されたものであり、天然無処理のルビーは市場全体の1%にも満たないとされています。

モリスルビーでは、この希少な天然無処理ルビーのみを取り扱っています。

全商品に自社の品質保証書とインクルージョンの拡大写真を添付しており、色味だけでなく品質の裏付けを確認したうえでお選びいただけます。

モリスは、東京銀座と京都三条に店舗を構えています。紫っぽい色調のルビーも含め、光源による見え方の変化を実際にご覧いただけます。

ルビーの知識がない状態でのご来店でも、専門スタッフが丁寧にご説明しますのでご安心ください。

ルビーに関する相談は、ぜひモリスへお気軽にお問い合わせください。(ルビーの見学・相談はこちら)

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