7月の誕生石といえば、多くの方がルビーを思い浮かべると思います。しかし、7月の誕生石にはルビー以外にも、「スフェーン」「カーネリアン」「アレキサンドライト」など、国や地域によって異なる宝石も存在します。
こうした国や地域による誕生石の違いは、文化圏を超えて宝石を贈る際のヒントにもなります。7月の誕生石の中でもルビーは特別な宝石で、古くから「宝石の女王」と称され、情熱や愛情を象徴することから、贈り物に選ばれてきました。
特に天然無処理のミャンマー産ルビーは希少性が高く、資産価値の面でも年々注目されています。興味のある方は、ぜひ店頭で本物のルビーの美しさをご覧ください。(来店予約はこちら)
この記事では、7月の誕生石ルビー以外の宝石について詳しく解説します。
7月の誕生石はルビー以外に何がある?
7月の誕生石はルビーが最も広く知られていますが、国や地域によって7月の誕生石は異なります。
例えば、日本では「ルビー」と「スフェーン」、イギリスでは「ルビー」と「カーネリアン」、アメリカでは「ルビー」と「アレキサンドライト」が7月の誕生石です。ちなみに、フランスではルビーは3月の誕生石とされています。
誕生石をプレゼントする際は、それぞれの国の価値観の違いによって宝石の誕生月が異なることを理解したうえで、贈るのが良いかもしれませんね。
ここでは、日本、イギリス、アメリカの7月の誕生石について簡単に解説します。
日本の7月誕生石(ルビー・スフェーン)
日本では、「ルビー」と「スフェーン」が7月の誕生石とされています。2021年12月に誕生石の改定が行われ、スフェーンが新たに7月の誕生石として加わりました。
スフェーンは、ダイヤモンドにも劣らない輝きを持つ希少な宝石で、グリーンやイエロー系の透明な輝きがあります。見る角度によって表情が変わるため、とても印象的な宝石です。
スフェーンはルビーほど知られていませんが、贈り物として人気があり、「知性」「華やかさ」のような意味を込めて選ばれることが多いです。
イギリスの7月誕生石(ルビー・カーネリアン)
イギリスでは、7月の誕生石として「ルビー」と「カーネリアン」が挙げられます。
カーネリアンは、オレンジから赤色の半透明な石で、「勇気」や「行動力」を引き出すお守りとして、また、夏の日差しと調和する色合いが特徴です。
ルビーとカーネリアンは、色合いの違いはありますが、象徴する意味には近いものがあります。7月の誕生石としてプレゼントする際は、相手の色の好みに合わせて宝石を選ぶのも良いかもしれませんね。
アメリカの7月誕生石(ルビー・アレキサンドライト)
アメリカでは、7月の誕生石として「ルビー」と「アレキサンドライト」が挙げられます。
アレキサンドライトは、光の加減によって色が変わる特性を持つ希少な宝石です。昼間はエメラルドのような緑色、夜間はルビーのような赤色に変化するため、「変色効果」があることでも知られています。
ルビーとアレキサンドライトは、それぞれ異なる魅力を持ちますが、どちらも特別な意味が込められているので、プレゼントに最適です。
アレキサンドライトは日本の場合、6月の誕生石とされています。
なぜ7月の誕生石ルビー以外の宝石が存在するのか?
先程も紹介しましたが、7月の誕生石はルビー以外にも、「スフェーン」「カーネリアン」「アレキサンドライト」などがあります。
では、なぜ7月の誕生石はルビー以外にもあるかと言うと、誕生石の制定が国や地域によって異なるためです。各国の歴史や文化の影響で、同じ月でも異なる宝石が選ばれることがあります。
ここでは、7月の誕生石が複数ある背景と、1月から12月までの誕生石一覧、そしてルビーが7月の誕生石として選ばれた理由を紹介します。
なぜ7月の誕生石ルビー以外の宝石が存在するのか?
先程も触れましたが、7月の誕生石がルビー以外にも存在する理由は、誕生石そのものが国や時代、業界によって定め方が異なるためです。
誕生石リストの基礎は1912年にアメリカの宝石商組合によって制定されたものが始まりとされ、このリストが各国にも伝わり、イギリスは1937年、日本は1958年に導入されました。(アメリカでは1952年に誕生石リストが改定されています)
その後、各国でも独自の歴史や文化、業界の価値観によって誕生石が選ばれ、日本では2021年に新たに10種類の誕生石が追加され、ルビーとスフェーンが7月の誕生石となり、一方イギリスやフランスは独自の文化から、カーネリアンが7月の誕生石として紹介されています。
このように歴史や文化の違いから、国ごとに異なる宝石が7月の誕生石として選ばれています。
以降では日本、アメリカ、イギリス、フランスの誕生石の一覧を表にまとめているので、気になる方は参考にしてみてください。
1月〜12月の誕生石一覧
誕生石は各月ごとに象徴する宝石が定められています。日本で定められている最新の誕生石リストの一覧は以下のとおりです。
月 | 誕生石(日本:日・アメリカ:米・イギリス:英・フランス:仏) |
1月 | ガーネット(日・米・英・仏) |
2月 | アメシスト(日・米・英・仏) クリソベリル・キャッツ・アイ(日) |
3月 | アクアマリン(日・米・英) コーラル(日) ブラッドストーン(日・米・英) アイオライト(日) ルビー(仏) |
4月 | ダイヤモンド(日・米・英・仏) モルガナイト(日) ロッククリスタル(英) サファイア(仏) |
5月 | エメラルド(日・米・英・仏) ひすい(日) クリソプレーズ(英) |
6月 | 真珠(日・米・英) ムーンストーン(日・米・英) アレキサンドライト(日) ホワイト・カルセドニー(仏) |
7月 | ルビー(日・米・英) スフェーン(日) カーネリアン(英・仏) アレキサンドライト(米) |
8月 | ペリドット(日・米・英) サードオニックス(日・米・英・仏) スピネル(日) |
9月 | サファイア(日・米・英) クンツァイト(日) ラピスラズリ(英) ペリドット(仏) |
10月 | オパール(日・米・英) トルマリン(日・米) 真珠(仏) アクアマリン(仏) |
11月 | トパーズ(日・米・英・仏) シトリン(日・米) |
12月 | トルコ石(日・米・英・仏) マラカイト(仏) ラピスラズリ(日) タンザナイト(日・米) ジルコン(日・米) |
※引用:起源がわかる宝石大全 p208~209より
日本では、7月の誕生石はルビーですが、フランスでは3月の誕生石がルビーとされています。
上記の表を見ると、日本はアメリカの影響を受けているため、同じ月の誕生石が多い印象があります。一方、フランスはアメリカ・日本・イギリスと比較すると独自性が強く、フランスならではの誕生石がみられます。
以上のような表一覧をみることで、誕生日や記念日などにふさわしい宝石を選ぶ助けになると思うので、ぜひ参考にしてみてください。
7月の誕生石がルビーになった理由
ルビーが7月の誕生石として選ばれた理由は、歴史的な背景とその美しい赤色にあります。
ルビーは古代から「宝石の女王」と称され、情熱や愛情を象徴する石として重宝され、太陽や血を思わせる強い赤色を持つことから、夏の暑い季節にふさわしいとして7月の誕生石となりました。
7月の誕生石がルビーになった理由について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
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7月の誕生石ルビー以外の宝石の特徴
7月の誕生石といえばルビーについては知っている方も多いと思いますが、それ以外の「スフェーン」「カーネリアン」「アレキサンドライト」について一体どんな宝石なのか知らない方もいると思います。
ここでは、7月の誕生石ルビー以外の宝石の意味や特徴について解説します。
スフェーンの意味と特徴
スフェーン(チタナイト)は、豊かな色彩、強い三色性、そしてダイヤモンドを上回る光のファイア(光の分散)を誇ることで知られる希少な宝石です。
スフェーンには、黄緑や茶色、イエローなど幅広い色彩があり、カット次第で輝きを変わります。宝石言葉としては「純粋」「成功」「才能の開花」といった意味を持ち、学びや精神的な成長、ポジティブなエネルギーを象徴するとされています。
宝石の硬度としては、柔らかい(モース硬度5~5.5)ため、取り扱いに注意が必要ですが、希少性と美しい輝きを兼ね備えたスフェーンは7月の誕生石として特別な存在感を放ちます。
カーネリアンの意味と特徴
カーネリアンは、鮮やかなオレンジから赤橙色が特徴の宝石で、温かみと力強さを兼ね備えています。また、カーネリアンはカルセドニー(石英の一種)の仲間で、微細な結晶が集まってできた半透明の石です。
カルセドニーとは、水晶と同じ石英の仲間で、半透明の優しい色合いが特徴の宝石で、アゲートやオニキスなども含むグループの名を指します。カルセドニーの中で赤系の色を持つものが「カーネリアン」と呼ばれます。
カーネリアンは、古代から勇気や行動力を与える石として用いられ、新しい挑戦や自己表現を後押しする守護石としても親しまれてきました。
また、感情を安定させ、人間関係を円滑にすると信じられ、現代ではネックレスやブレスレットに加工され、日常使いしやすく、持つ人に前向きなエネルギーを与える宝石とされています。
アレキサンドライトの意味と特徴
アレキサンドライトは昼間の自然光でエメラルドのような緑色、夜間の白熱灯下でルビーのような赤紫色に変化する「変色効果」のある宝石です。
この独特の特性により「カメレオンストーン」とも呼ばれ、非常に希少価値が高い宝石とされています。
宝石言葉には「バランス」「変化」「繁栄」があり、人生の転機や新たなスタートを迎える際に力強いサポートをしてくれると信じられています。
ジュエリーとしてはリングやペンダントに加工され、その美しい色変化が個性的かつ深いメッセージ性があるとして人気があります。
ルビーと同様に7月の誕生石として、特別な贈り物にふさわしい宝石の1つです。
7月の誕生石のプレゼントはルビーのジュエリーがおすすめ
ここまでは、7月の誕生石ルビー以外の宝石について紹介してきましたが、やはりプレゼントとして最も象徴的で人気が高いのはルビーです。
ルビーの鮮やかな赤色は「情熱」や「愛情」を象徴し、誕生日や記念日、結婚記念日など特別な贈り物に選ばれることが多く、男性・女性・夫婦それぞれに適したジュエリーがあります。
ここでは、ルビーを贈る相手に合わせたルビーのジュエリーを紹介します。
男性へのプレゼントはルビーのブレスレット
男性へのプレゼントには、ルビーをあしらったブレスレットがおすすめです。
ブレスレットは時計やリングに比べてさりげなく身につけやすく、ビジネスからプライベートまで幅広いシーンで使えるのが魅力です。シンプルなデザインでもルビーの深い赤色がアクセントとなり、手元に個性と上品さを加えてくれます。
ルビーのブレスレットは、相手のスタイルや好みに合わせて選ぶことで、日常的に身につけられる実用性と、特別な象徴性を兼ね備えたプレゼントになります。
女性へのプレゼントはルビーのネックレス・ピアス
女性へのプレゼントとして定番なのが、ルビーのネックレスやピアスです。
ネックレスは、一粒のルビーを使用したシンプルなデザインが上品で、ダイヤモンドを組み合わせれば華やかさが際立ちます。一方ピアスは、スタッドタイプから揺れるデザインまで幅広く、普段使いから特別な日の装いまで対応できます。
ルビーの鮮やかな赤は顔周りを明るくし、女性らしさや気品を引き立ててくれるため、誕生日や記念日のプレゼントにおすすめです。
夫婦や記念日プレゼントには指輪
夫婦や記念日の節目には、ルビーの指輪が特別なプレゼントとして選ばれています。
特に結婚40周年を祝う「ルビー婚式」では、永遠の愛と深い絆を象徴する宝石としてルビーが重視されます。シンプルなソリティアリングから、ダイヤモンドと組み合わせた華やかなデザインまで幅広く、記念日の雰囲気や好みに合わせて選べるのも魅力です。
指輪は「夫婦の愛」を形として残せるため、感謝や想いを伝える象徴的なジュエリーとして最適です。
ルビー婚式について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
誕生石と誕生日石の違い
誕生石と誕生日石は名前が似ているため、違いが分かりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。
誕生石と誕生日石は選び方や意味づけに大きな違いがあります。それぞれの特徴を知っておくことで、贈り物やジュエリーを選ぶ際に「より相手にふさわしい宝石」を見つけやすくなります。
ここでは、誕生石と誕生日石の違いについて簡単に解説します。
誕生石と誕生日石の違い
結論から言うと、誕生石は「月ごと」、誕生日石は「日ごと」に割り当てられた宝石です。
誕生石は1月から12月までの各月に象徴的な宝石が定められており、国際的な基準や定義に基づいて選ばれています。加えて、文化的な背景や歴史的価値が重視されるため、定番のギフトとして安心感があります。一方、誕生日石は「その人の生まれた日」を基準に割り当てられる宝石です。
例えば、7月の誕生石はルビーやスフェーン、カーネリアンですが、7月1日の誕生日石はアクアマリン、7月26日の誕生日石はカーネリアンとなります。
誕生石と誕生日石の違いを理解することで、より個人に寄り添った特別感のあるプレゼントを贈ることができます。
誕生石と誕生日石はどちらを選ぶべきか?
贈り物やジュエリー選びでは、目的によって選ぶ基準が変わります。
定番の価値や資産性を重視するなら誕生石が最適です。例えばルビーの指輪は、歴史的価値や希少性を兼ね備え、結婚記念日や誕生日など大切な節目の贈り物として広く選ばれています。
一方で、誕生日石は「その人だけの宝石」を選べる点が魅力です。小物やアクセサリーに取り入れれば、パーソナルな特別感を演出でき、相手に「自分のために選んでくれた」という気持ちを伝えやすくなります。
誕生石と誕生日石のどちらも贈る相手やシーンに合わせて選ぶことで、より意味のあるプレゼントになります。
誕生石に関するよくある質問
誕生石について調べていると、「この宝石は本当に7月の誕生石なの?」「ルビーにはどんな意味があるの?」など、疑問が出てくる方も多いでしょう。
ここでは、7月の誕生石に関してよく寄せられる質問をわかりやすく解説します。
質問①:インカローズ・シトリン・オニキスは7月の誕生石?
結論から言うと、インカローズ・シトリン・オニキスは7月の誕生石ではありません。
7月の誕生石として公式(日本・アメリカ・イギリス・フランスなど)で認められているのは、ルビー・スフェーン・カーネリアン・アレキサンドライトの4種類です。
インカローズやシトリン、オニキスは別の月や「誕生日石(日ごとの宝石)」として割り当てられることがあり、誕生石と混同されやすい宝石の一つです。
オニキスは1月や12月に関連づけられることが多いため、7月に贈る場合は誕生石リストを確認して選ぶと安心です。誕生石を基準にすることで、相手にとって特別感のあるプレゼントになります。
質問②:7月の誕生石ルビーの意味・石言葉とは?
7月の誕生石ルビーは、「情熱」「愛情」「生命力」を象徴する宝石です。
ルビーは古くから王族や貴族に愛され、希少性と歴史的な背景から特別な贈り物とされてきました。ルビーは現代でも誕生日や結婚記念日など、大切な節目に選ばれることが多く、婚約指輪やプレゼントとして高い人気を誇ります。
ルビーを贈ることは、単に美しい宝石を渡すだけでなく、歴史的・象徴的な意味を込めて相手に想いを伝えることができます。大切な人への特別な贈り物としてふさわしい宝石と言えるでしょう。
7月の誕生石ルビーの石言葉について知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
質問③:7月の誕生石ルビーにパワーストーン的な効果はある?
ルビーにはパワーストーンとして「活力を与える」「勇気をもたらす」といった効果が古くから伝えられていますが、科学的な根拠があるわけではありません。
ルビーの鮮やかな赤色はエネルギーや愛情を象徴し、幸福や成功を引き寄せる石として扱われてきました。そのため、仕事や人間関係で前向きな力が欲しいと考える方が身につけることも多いです。
ルビーにパワーストーンとしての効果があるとは言えませんが、「歴史・文化的な背景」「希少性からくる価値」「意味を込められる」ことからプレゼントに選ばれていることもまた事実です。